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伝搬する光の論理量子ビットの生成

January, 25, 2024, 東京--東京大学大学院工学系研究科の紺野峻矢大学院生(研究当時)及びアサバナント ワリット助教、古澤明教授らの研究チーム、情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、チェコ共和国のPalacký UniversityのPetr Marek准教授及びRadim Filip教授、ドイツ連邦共和国のUniversity of MainzのPeter van Loock教授は、伝搬する光の論理量子ビットであるGottesman-Kitaev-Preskill量子ビット(GKP量子ビット)を世界で初めて生成した。

誤り耐性型量子コンピュータを実現するため、通常は非常に多数の量子ビットを用いて、それらを1つの論理量子ビットとして構成する(以降、区別のため、通常の量子ビットを物理量子ビットと呼ぶ)。この方法では用いる物理量子ビットの数が膨大であることが、実用的な量子コンピュータへの最大の障壁となっている。一方、GKP量子ビットは、1つの光パルスの中で1つの物理量子ビットを用い1つの論理量子ビットの生成を実現できる。これまでGKP量子ビットは有力視されてきたが、光では実現に至っていなかった。

研究では、東京大学とNICTが共同開発した超伝導性を用いた光子検出器を用いて、光におけるGKP量子ビットの生成を世界で初めて実現した。このGKP量子ビットは同研究グループで実現された大規模光量子プロセッサと相性がよく、大規模な誤り耐性型光量子コンピュータの誤り耐性につながると期待される。

(詳細は、https://www.nict.go.jp)