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GPSが利用できない時、ドローン飛行にフォトニックチップを利用する

January, 10, 2024, New York--ロチェスター大学の研究者は、弱い値増幅の量子技術を活用して、ドローンのジャイロスコープを置き換えることを目指している。

ロチェスター大学の研究チームは、無人航空機(UAV)やドローンで現在使用されているジャイロスコープに取って代わるフォトニックチップを開発しており、GPS信号が妨害されたり利用できない場所を飛行できるようにする。チームは、弱値増幅と呼ばれる量子技術を用いて、小型のハンドヘルドフォトニックチップにバルク光学ジャイロスコープと同等の感度レベルを提供することを狙っており、これはドローンのナビゲーションを変革する可能性を秘めている。

Institute of OpticsのJaime Cardenas准教授は、2026年までチップを開発するために、米国科学財団の新規助成金を獲得した。同氏によると、現在最先端のドローンに使用されている光ファイバジャイロスコープには、長さが数kmのファイバスプールが含まれているか、ダイナミックレンジが限られている。

「現在、ジャイロスコープの感度と安定性は、そのサイズと重量の間で基本的にトレードオフする必要がある。ドローン、UAV、人工衛星の小型化と普及が進むにつれ、超小型のナビゲーショングレードのジャイロスコープの必要性が重要になる。最先端の小型ジャイロスコープはコンパクトで堅牢だが、ナビゲーションでの使用を妨げる性能不足に悩まされている」と同氏はコメントしている。

Cardenasによると、弱値増幅は、いくつかの形式の技術的ノイズを増幅するコストをかけずに干渉測定の信号を増幅するため、従来の方法よりも優れている。しかし、弱値増幅の以前のデモンストレーションでは、正確なアライメントを伴う複雑なラボセットアップが必要だった。Cardenasは、高品質係数リング共振器を備えた小さなフォトニックチップへの弱値増幅実装に取り組んでいる。

(詳細は、https://www.rochester.edu