November, 13, 2023, 和光--理研、東北大学などの共同研究グルプは、X線光子相関分光(XPCS)と動的コヒーレントX線回折イメージング(動的CXDI)を組み合わせた解析法により、不均一な運動の解析がナノスケールからマイクロスケールで可能であることを実証した。
研究成果は、可視光を透過しない物質や、高分子・生体細胞中の粒子の不均一な運動の解析への適用が期待される。
共同研究グループは、ポリビニルアルコール水溶液中に分散した金コロイド粒子の運動について、XPCSと動的CXDIで得られたデータに対して、人工知能(AI)の一つである機械学習の技術を採用した解析を実施した。これにより、数百ナノメートル(nm)の範囲ではブラウン運動が存在し、マイクロメートル(µm)の範囲では二つの運動モード、すなわち狭い領域に拘束された運動と異方的な拡散運動が存在することを見いだした。
研究成果は、科学雑誌『Physical Review Research』オンライン版(11月3日付)に掲載された。
研究グループ
理化学研究所(理研)放射光科学研究センター理研RSC-リガク連携センターイメージングシステム開発チームの髙澤駿太郎研修生(東北大学大学院工学研究科博士後期課程)、髙橋幸生チームリーダー(東北大学国際放射光イノベーション・スマート研究センター教授)らは、東北大学国際放射光イノベーション・スマート研究センターの星野大樹准教授、北陸先端科学技術大学院大学共創インテリジェンス研究領域のダム・ヒョウ・チ教授ら
(詳細は、https://www.jaist.ac.jp)