November, 1, 2023, 東京--情報通信研究機構(NICT)は、超伝導ストリップ光子検出器において、ストリップ幅を広くしても高効率に光子検出が可能となる新奇構造を創案し、ナノストリップ型に比べて200倍以上ストリップ幅が広い“超伝導ワイドストリップ光子検出器”の開発に世界で初めて成功した。
この技術によって、これまでナノストリップ型において問題となっていた生産性の低さや偏光依存性といった問題を解決することが可能となり、量子情報通信技術や量子コンピュータを始めとする広範囲な先端技術分野へ適用され、そうした技術の社会実装の早期化が期待される。
研究成果は、2023年10月26日(木)に、米国科学雑誌「Optica Quantum」に掲載された。
要点
・従来のナノストリップ型の200倍以上のストリップ幅の“超伝導ワイドストリップ光子検出器”の開発に成功
・ナノストリップ型と同等の高検出効率を持った上で、高生産性、偏光無依存を実現
・光子検出器のコスト・作製ハードルを下げ、量子情報通信、量子コンピュータなどの実現の早期化に期待
(詳細は、https://www.nict.go.jp)