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光に反応する血管受容体が血管疾患治療の新たな目標に

November, 19, 2014, Boltimore--ジョンズホプキンス医科大学(Johns Hopkins Medicine)の研究チームは、光に反応して血管弛緩を起こす血管の受容体を発見した。これは血管疾患の治療に役立つ可能性がある。また研究チームは、これまで知られていなかった、特定の波長の光で血管機能が調整されるメカニズムも発見した。
「光を血管に供給する新しい方法が開発できれば、この弛緩分子スイッチをあらゆるタイプの血管疾患の治療に利用することができる」と同大学麻酔学部、救命医療、生体医用工学、Dan Berkowitz, M.D.はコメントしている。
研究チームはマウスの血管に光受容体の発現を探し、メラノプシン、つまりオプシン4という受容体を発見した。オプシン4のないマウスでは、血管は光に反応して弛緩しなかった。
さらに研究を進めて研究チームは、オプシン4が活性化し、血管弛緩反応が最大になる正確な波長を確定することができた。この特定の波長の光を使って正常なマウスの尾部で血流を増やすことができたが、オプシン4の発現がないマウスの尾部ではできなかった。
研究チームは、この研究の多様な応用を考えている。例えば、特定波長の光でオプシン4受容体をターゲットにしてレイノー現象(冷え性)の治療選択肢とする。レイノー現象は、指やつま先の血管が過剰に収縮することが特徴。「われわれの計画では、高強度LEDを手袋に仕込んでこのような患者の治療法に使う。また、LEDを靴下に仕込むと、糖尿病患者の血流を強め、慢性的な虚血性潰瘍を直すことができる」とBerkowitz氏は話している。