September, 19, 2023, Chicago--UChicagoの研究者は、コロイド量子ドットを使用して赤外光を作る方法を実証した。研究者によると、この方法は大きな可能性を示している。ドットは、実験がまだ初期段階にあるにもかかわらず、既存の従来法と同じくらい効率的である。
ドットは、いずれ赤外線レーザ、排ガス試験や飲酒検知器で使用されるような小型で費用効果の高いセンサの基礎を形成する可能性がある。
「現在、これらのドットの性能は既存の市販赤外線光源に近く、それを大幅に改善できると信じる理由がある」と、シカゴ大学の物理学/化学の教授、James Frank Instituteメンバー、Nature Photonics掲載論文の3人の著者の1人であるPhilippeGuyot-Sionnestは話している。
適切な波長
コロイド量子ドットは小さな結晶であり、この文末の点に10億個を収めることができるが、大きさに応じて異なる色の光を放出する。ドットの作製は非常に効率的で簡単であり、すでに商用技術で使用されている。知らずにすでに量子ドットテレビを買ったかも知れない。
とは言え、これらの量子ドットは、人が見ることができるスペクトルの一部である可視波長の光を作るために使用されている。赤外波長の量子ドット光が必要な場合は、普通はうまく行かない。
しかし、赤外光には多くの用途がある。特に、センサの実現には極めて有用である。たとえば、車の排気ガスから有害ガスが出ているかどうかを知りたい場合、呼気が法定アルコール制限量を超えているかどうかのテスト、メタンガスがドリルプラントから出ていないことを確認する場合、赤外線を使用する。これは、様々な種類の分子がそれぞれ非常に特定の波長の赤外線を吸収するため、簡単に区別できるからである。
「したがって、量子ドットを使用して赤外光を生成するための費用対効果が高く使いやすい方法は非常に役立つ可能性がある」と、院生、新研究の筆頭著者、XingyuShenは説明している。
赤外レーザは現在、分子エピタキシーと呼ばれる方法で製造されており、これはうまく機能するが、労力とコストがかかる。研究チームは、別の方法があるかもしれないと考えた。
Guyot-Sionnestと同氏のチームは、何年もの間、量子ドットと赤外線技術を実験してきた。以前の発明に基づいて、チームはレーザの製造に広く使用されてはいるが、コロイド量子ドットでは達成されなかった「カスケード」技術の再現を試した。
この「カスケード」技術では、研究者はデバイスに電流を流し、デバイスは何百万もの電子を通過させる。デバイスの構造が適切であれば、電子は一連の滝を落下するように、一連の異なるエネルギーレベルを通過する。電子がエネルギー準位を落とす毎に、そのエネルギーの一部を光として放出する機会がある。
研究チームは、量子ドットを使用して同じ効果を生み出すことができるかどうか考えた。チームは何兆もの微小ナノ結晶の黒い「インク」を作製し、それを表面に広げて電流を送った。
「すぐに、初めて試したときから、光が見えた」(Guyot-Sionnest)。
実際、予備実験においてさえ、この方法がすでに赤外光を生成する他の従来法と同等の効率的であることをチームは確認した。チームによると、さらに調整することで、この方法は既存の方法を簡単に超えられると考えられる。
潜在的なアプリケーション
チームは、この発見がはるかに安価な赤外線とレーザにつながり、新規アプリケーションを開くことができると見ている。
「これは、量子ドットの潜在的なアプリケーションの最良例の1つである。他の多くのアプリケーションは他の材料で達成できるが、このアーキテクチャは実際には量子力学によってのみ機能する。それは極めて興味深い方法でその分野を先へ進める」とGuyot-Sionnestは、コメントしている。