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新しい量子デバイス、単一光子を生成し、情報をエンコード

September, 7, 2023, Los Alamos--量子発光体への新しいアプローチは、円偏光単一光子、光の粒子の流れを生成し、さまざまな量子情報および通信アプリケーションに役立つ可能性がある。ロスアラモス国立研究所のチームは、このキラル量子光源を実現するために、2つの異なる原子厚材料を積み重ねた。

「われわれの研究は、単層半導体が外部磁場の助けを借りずに円偏光を放出できることを示している」とロスアラモス国立研究所の科学者、HanHtoonは話している。「この効果は以前は、かさばる超伝導磁石によって生成される高磁場、量子エミッタを非常に複雑なナノスケールのフォトニクス構造に結合、またはスピン偏極キャリアを量子エミッタに注入することによってのみ達成された。われわれの近接効果アプローチには、低コスト製造と信頼性という利点がある」。

偏光状態は光子をエンコードする手段であるので、この成果は量子暗号、つまり量子通信へ向けた重要なステップである。

「単一光子の流れを生成し、偏光を導入する光源により、基本的に2つのデバイスを1つに統合した」(Htoon)。

フォトルミネッセンスのインデントキー
Nature Materialsに掲載されたように、集積ナノテクノロジー研究センタの研究チームは、ニッケルリン三硫化物磁性半導体のより厚い層の上に、単一分子厚二セレン化タングステン半導体層を積み重ねることに取り組んだ。ポスドク研究助手、Xiangzhi Liは、原子間力顕微鏡を使用して、材料の薄いスタック上に一連のナノメートルスケールのインデントを作成した。インデントの直径は約400nmなので、200個以上のインデントを人間の髪の毛の幅に簡単に収めることができる。

原子顕微鏡ツールによって作成されたインデントは、レーザが材料スタックに焦点を合わせたときに2つの効果に役立つことが証明された。まず、インデントは、位置エネルギーランドスケープに井戸、つまりくぼみを形成する。二セレン化タングステン単層の電子は窪みに入る。それは井戸からの単一光子流の放出を刺激する。

ナノインデンテーションは、下にあるニッケルリン三硫化物結晶の典型的な磁気特性を破壊し、材料から上向きの局所磁気モーメントを作成する。その磁気モーメントは、放出されている光子を円偏光する。このメカニズムを実験的に確認するために、チームはまず、ロスアラモスにある国立強磁場研究所のパルスフィールド施設と共同で高磁場光学分光実験を実施した。次に、スイスのバーゼル大学と共同で局所磁気モーメントの微小磁場を測定した。

実験は、チームが単一光子流の偏光状態を制御するための新しいアプローチを首尾よく実証したことを証明した。

量子情報のエンコード
チームは現在、電気刺激またはマイクロ波刺激を適用して単一光子の円偏光の程度を変調する方法を探求している。その能力は、量子情報を光子ストリームにエンコードする方法を提供することになる。

光子流を導波路にさらに結合すると、光子の一方向への伝播を可能にするフォトニック回路が実現する。このような回路は、超安全な量子インターネットの基本的な構成要素となる。