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ドローン飛行の航空力学に新たな見解

August, 28, 2023, Providence--ブラウン大学のプリンスラボ内で、工学Ph.D学生は、自身の飛行情熱を深く掘り下げ、ドローン航空力学の最大課題の一つを解決しようとしている。
航空機がどう離陸、着陸の仕方、あるいは乱流条件でも空中をどうクルーズするか。

毎日、ブラウン大学Ph.D学生Anoop Kiranは、金属フィクスチャにドローンペアを上下に重ね、ドローンが接近しすぎて飛行する際に何が起こるかを詳しく分析している。

「この場合、上のドローンはダウンウォッシュ、下向きの力に影響を及ぼし、下方のドローンの安定性に影響する」とKiranは話している。同氏は、流体および熱科学研究グループの二学年。「乱流効果により壊滅的な制御不能が発生し、ドローンは、チームとして近接飛行ができなくなる」。

近年、ドローンは、コスト効果と多様性により、ますます人気が出てきている。フライトコミュニティの多くは、探査とレスキュー活動のためのオプションとしてドローンの研究を始めている。また、毒ガス噴出追跡、他のアプリケーション、都市交通パタンのための大規模データ収集、郵便や小包の配達を行っている。この種のドローン導入は、広範囲の空力問題に直面する。協働作業実施のために相互に近接して飛行しなければならないドローンが、これに含まれる。

「将来的に、われわれが探査、レスキュー活動、あるいは製品配達などのアプリケーションにドローンを飛ばしたいなら、協働、実際的には、相互に近接して活動することが必要になる。ところが、ドローンが現実的な条件下で飛ぶときに起こる擾乱、境界効果がある。したがって、この点は、さらに研究が必要である。そのような不利な条件でドローンを飛ばす前に、困難な飛行を維持するために独自のロバストなコントローラを開発する必要がある」(Kiran)。

同氏は、制御不能の原因となるダウンウォッシュが何時、どこで起こるかの正確な閾値を正確に示す取組を主導している。そのために同氏は、2機のドローンを所定の位置に固定する構造を作製した。モーターの作動を指示したときに、上のドローンが下のドローンに影響を与えるダウンウォッシュについてリアルタイムデータが得られるようにするためである。Kiranは、ドローンをさらに離したり、近づけたりするために必要なので、トラバース距離を調整できるようにしている。一方、ドローンに設置したセンサは、データ分析用に同氏がコードを書いたアルゴリズムにデータを供給する。

Kiranは、閾値を見つけ、航空力学のさらなるモデリング後、最終的に飛行実験によりその計測を検証する計画である。
ダウンウォッシュ閾値の決定とともに同氏は、効率的飛行について考え始めている。

(詳細は、https://www.brown.edu/)