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パルスレーザでグラファイトから合成ナノダイヤモンドを作製

November, 11, 2014, West Lafayette--パデュー大学(Purdue University)の研究チームは、パルスレーザを用いてグラファイトから合成ナノダイヤモンド膜とパタンを作製する新技術を開発した。アプリケーションは、バイオセンサからコンピュータチップまである。
 同大学産業工学准教授、Gary Cheng氏は、「最大の利点は、合成ダイヤモンドを造るときに通常必要となる高温と高圧なしで硬い基板上に選択的にナノダイヤモンドを堆積できることだ。われわれは、これを室温で行う。高温も圧力チャンバも不要。したがってこのプロセスはダイヤモンド作製コストを大幅に下げることができる。また、設計したパタンでナノダイヤモンドを選択的に直描する技術を実現した」とコメントしている。
 この技術は、グラファイト層の上にガラスのカバーシートを置いた多層膜を用いることで機能する。この層構造に超高速パルスレーザを照射するとグラファイトは直ぐに電離プラズマに変わり、押し下げ圧力が働く。すると、グラファイトプラズマは迅速に固化してダイヤモンドになる。ガラスシートはプラズマを閉じ込めてそれが逃げないようにするので、ナノダイヤモンドコーティングを形成することになる。
 継続的研究によって、グラファイトがダイヤモンドに変わることが証明された。研究チームは、このプロセスを閉じ込めパルスレーザデポジション(CPLD)と名付けた。
 この構造がダイヤモンドであることは、多様な技術、透過型電子顕微鏡、X線解析、電気抵抗の計測などを用いて確認されている。
 アプリケーションとしては、バイオセンサ、量子コンピューティング、燃料電池、コンピュータチップなど、様々な可能性がある。