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微小デバイスが人の視覚と記憶能力を模擬

August, 2, 2023, Melbourne--研究者は、人間と同じように「見たり」、記憶を形成する小さなデバイスを開発した。これは、自動運転車のような迅速で複雑な決定ができるアプリケーションへの有望な一歩となる。、

そのニューロモルフィックの発明は、酸化インジウムドープのセンシング素子により実現された1個のチップであり、人の髪の毛よりも数千倍細く、動作に外部部品を必要としない。

RMIT大学のエンジニアが、この研究を主導し、Deakin Universityと University of Melbourneの研究者が協働している。

チームの研究は、視覚情報を捉え、処理し、蓄積する機能デバイスを実証している。ドープされた酸化インジウムの精密設計によりデバイスは、光を捉え人間の能力を模擬し、視覚神経のように情報をプリパッケージし転送する、さらにそれをわれわれの脳がするように記憶システムに蓄積、分類する。

全体として、チームによると、これらの機能は、超高速意思決定を可能にする。

チームリーダー、Sumeet Walia教授によると、その新しいデバイスは、必要な全ての機能を実行できる、センシング、情報の作成と処理、記憶の保持。リアルタイム意思決定の邪魔になる、外部のエネルギー集約的なコンピュテーションに依存するのではない。

「これら全ての機能を一つの小さなデバイスで実行することは、これまでは大きな挑戦だったことがわかる」と工学部、Waliaはコメントしている。

「われわれは、この発明によりリアルタイム意思決定を可能にした。それは、大量の無関係なデータを処理する必要がなく、また別のプロセッサにデータを転送することで減速することもないからである」。

チームが達成したこと、その技術の動作方法
新しいデバイスは、従来報告されたデバイスと比較してより長期に情報を保持する能力を実証している。メモリをリフレッシュするために頻繁な電気信号を必要としていない。この能力は、エネルギー消費を著しく低減し、デバイスの性能を強化する。

研究成果は、Advanced Functional Materialsに発表された。

論文の筆頭著者、RMIT PhD 研究者、Aishani Mazumderによると、人の脳はアナログ処理を利用しており、これにより最小限のエネルギーで情報処理が迅速かつ効率的になる。

「一方、デジタル処理はエネルギー集約的、カーボン集約的であり、これは迅速な情報収集と処理を阻害する」。

「ニューロモルフィック視覚システムは、人の脳と同じアナログ処理を利用するように設計されている。.これは、今日の技術と比べて、複雑な視覚作業の実行に必要なエネルギー量を著しく減らすことができる」。

考えられるアプリケーション
チームは、実験の一部としてUV光を使った。さらにこの技術を可視光、赤外光にも拡大しようと取り組んでいる。考えられるアプリケーションは、バイオニック視覚、危険な環境における自律的作業、食品保存期間の評価、先進的科学捜査など。

Waliaによるは、ニューロモルフィックシステムは、時間経過とともに新しい状況に適応でき、多くの経験を積むことでより効率的になる。

「従来のコンピュータビジョンシステムは、ニューロモルフィック技術のように微小化できず、一般に特殊なルールでプログラムされ、簡単に適応できない」

「ニューロモルフィックロボットは、ワーカーが陥没の可能性があり、爆発や毒性の空気にさらされる危険な状況で、長期にわたり自律的に走れる」。

人の眼は、画像全体を捉える単一の網膜であり、次に脳がそれを処理し、物体、色、他の視覚的特徴を確定する。

Waliaによると、チームのデバイスは、単一素子画像センサを利用することで、視覚情報を捉え、一つのプラットフォームに蓄積し、処理する網膜機能を真似ている。

(詳細は、https://www.rmit.edu.au)