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光を電気に変換する新メカニズム、プラズモ-電気効果

November, 5, 2014, Pasadena--原子分子物理学基礎研究所(FOM Institute AMOLF)とカリフォルニア工科大学(Caltech)の研究チームは、光を使って電位を生成する新しい方法を発見した。
 研究チームは、正確に成形した金属ナノ回路を使うことで光が効果的に捉えられて100mVの電位に変換されることを見いだした。
 何年も前から共同研究しているAMOLF-Caltechチームは、新発見の効果を「プラズモ-エレクトリック効果」と名付けた。AMOLFチームのリーダー、Albert Polman氏は、「これは光を電気に変換する全く新しい方法だ。われわれは電圧を作れることを示した。次のステップは、電流を集めて電力も生成できるかどうかを確認することだ」とコメントしている。
 銅、銀、金でできた金属粒子は、光を照射したときのカラフルなスペクトラムで知られている。これら粒子に入ってくる光はプラズモンに変換される。プラズモンとは、金属柱の自由電子の振動であり、強い吸収と光の特定の色の散乱となる。
 AMOLF-Caltechチームは、現在のクリーンルーム技術を用いて作製した人工ナノ構造においてこの光吸収プロセスを調べた。分かったことは、青い光で照射されると、負の電位が金のナノ粒子上に形成されることだった。対照的に、赤い光で照射すると正の電位が生成する。電圧は、超高感度針をナノ粒子の上方に置き、レーザ光を照射しながら計測した。
 最初の結果に刺激されて、研究チームは、20nm厚の金箔に直径100nmの微小孔の正方配列でできた金属ナノ回路を作製した。ナノ粒子と同様に、これら金属孔のアレイは明るいプラズモン共鳴を持ち、その波長は孔の間隔で制御できる。これらの回路をレーザ照射すると、光の色が徐々に青から赤に変わる、負電位(-100mV)が青色に、正電位(+100mV)が赤の光に確認された。
 研究チームは、計測データをよく表示する熱力学モデルを開発した。そのモデルによって、入力光が極めて小さな温度変動を生成することが示された。温度変動は熱力学的に回路上の電荷の交換を促進し、計測された電位となることを示している。