ロボット支援手術、2アームより4アームの方が優秀

July, 19, 2023, Lausanne--EPFLの研究者は、触覚フットインタフェースで2本の付加ロボットアームを制御する4アーム腹腔鏡手術を可能にする初のシステムを開発した。

EPFLのロボット工学者は、腹腔鏡手術分野で前例のない進歩のために高度な共有制御拡張により多肢操作を統合した。Robotics Researchに発表された研究成果は、外科医の負担を軽減し、精度と安全性を改善するセットアップの実現可能性を確実にしている。スペシャリストは、すでに同システムでの訓練に成功しており、臨床試験は、ジュネーブで進行中である。

研究グループREHAssistとLearning Algorithms and Systems Laboratory (LASA)との緊密な連携で,Ph.D学生Jacob HernandezとWalid Amanhoud、研究チームがシステムを開発した。同システムにより外科医は、自然のアームに加えて、5°の自由度を備えた触覚フットインタフェースを用いて2本の付加的ロボットアームを制御することができる。各ハンドが操作器具を制御し、一方、一つの足が内視鏡/カメラを制御、もう一つの足が作動グリップをコントロールする。このシステムの重要なイノベーションは、外科医とロボットアシスタント間の共有制御にある。研究者が開発した制御フレームワークは、医者とロボットが、共同ワークスペースで協働し、同時に腹腔鏡手術の精度と安全性要件を満たすことを保証している。

REHAssistグループ長、Mohamed Bouriは、「フットペダルのアクチュエータは、ユーザに触覚フィードバックを返す。あたかも見えない力の場を追いかけているかのように足をターゲットに誘導する、また力や動きを制限して、間違った足の動きが患者を危険に陥れないように保証する」と話している。「われわれのシステムは、外科医が4ｰハンド腹腔鏡手術を行うための新たな可能性を開く、一人の人間が、通常は二人、時には三人で行う作業を行うことができる」とBouriは付け加えている。

疲労の最小化
共有コントロールとして知られている。外科医がどこへ動きたいかを予測するので、ロボットは外科医の装置制御を先導することがある。例えば、結び目を作ろうとしている時、内視鏡は適切な位置に調整し、グリッパーは邪魔にならないように移動ができる。

「4アームの同時制御、さらに1つの足をともなうことは、ルーティーンからかけ離れ、とても骨が折れる。コントロールの複雑性を軽減するために、ロボットと外科医の動きを調整することにより、ロボットは外科医を積極的に支援する。これは、外科医の意図を積極的に予測し、カメラを用いて腹腔鏡装置を視覚的に適応追跡することにより行う。加えて、組織をより正確に把捉するための支援が提供されている」とLASAの代表、Aude Billard教授は、話している。Mohamed Bouriは、「フット制御ロボットアシスタントおよび共有コントロール戦略を組み込むことで、われわれは医者への精神的、物理的負荷を減らし、手術結果の改善を仮定している」と付け加えている。

外科医との協働
同システムの使いやすさと効果を評価するために実行する外科医との包括的ユーザ研究が行われた。Swiss Foundation for Innovation and Training in Surgery (SFITS) との協働トライアルに参加したDr. Enrico Broennimannは、「ロボット支援手術の実行に積極的に足を使うという考えは、非常によい発想である。間違いなく学習可能なスキルである。それが手術室、おそらく人間工学改善のために患者から遠く離れたコックピットに実装されると見ている」とコメントしている。

システムは、継続してテストされ改善されているが、この研究で発表された成果は、集中トレーニングなしで4アーム外科医のような作業実施の実行可能性を確実にしている。システムに実装した共有制御戦略は、腹腔鏡手術中の作業負荷の軽減、性能向上、巧みさ向上、協調を強化することが認められた。