July, 13, 2023, Cambridge--ハーバード大学SEASで開発された光アイソレータは、多くの実用的なアプリケーションで光学システムを飛躍的に改善できる。
オールオプティカル(全光)システム、通信、顕微鏡、イメージング、量子フォトニクスなどで使われるシステムは、フォトンや光ビームの生成でレーザに依存している。これらのレーザの損傷、不安定性を防御するために、これらのシステムは、アイソレータを必要としている。これは、光が望ましくない方法に進むのを防ぐコンポーネント。しかし、従来のアイソレータは、比較的にサイズが大きく、いっしょに接合するための材料が1種類以上必要になり、性能強化の傷害となっている。
SEAS、電気工学Marko Lončarをリーダーとする研究チームは、高効率集積アイソレータの構築法を開発した。これは、リチウムナイオベートでできた光チップにシームレスに組みこめる。研究成果は、in Nature Photonics.に報告された。
「われわれは、レーザから放出された光が変わることなく伝播するデバイスを構築した。レーザの方へ戻る反射光は、その色を変え、レーザから遠ざかるようにルートを変える。これは、反射光信号の方向へ電気信号を送ることによって達成される、要は、リチウムナイオベートの優れた電気光学特性の利用である。それに電圧が印加されて、スピードと色を含め、光信号の特性を変える」とSEAS、電気工学, Tiantsai Lin教授、Lončarは話している。
「われわれは、レーザが、より安全に動作する環境を作りたかった、また、光にとってこの一方通行の道を設計することで、われわれは、デバイスをレーザの反射から保護できる。われわれが知る限りでは、集積アイソレータの全ての他のデモンストレーションと比較すると、このデバイスは、世界でベストの光アイソレーションデバイスである。アイソレーションだけでなく、それは、損失、パワー効率、チューナビリティを含む全ての指標で最も競争力のある性能を提供する」とMengjie Yuは、話している。同氏は、論文の共著者、Lončar’s labの前ポスドク研究者。
「このデバイスが優れている点は、その核心で、それが信じられないほどシンプルであること。それは、実際、一つの変調器にすぎない」とRebecca Cheng は言う。同氏は、現在Lončar’s labのPh.D学生、論文の筆頭著者。「このようなものの設計で全ての以前の取組は、多数の共振器と変調器を必要とした。われわれが、そのように目覚ましいパフォーマンスでこれをできる理由は、リチウムナイオベートの特性によるものである」。
ハイパフォーマンスと効率のもう1つの理由は、デバイスのサイズに関係している。チームは、Harvard Center for Nanoscale Systemsでそれを作製、深さ320nmにエッチング(所定のナノ構造を使って光をガイドするため)した600nmのチップを作製した。
「より小さなデバイスにより、光の制御が一層簡単になり、光を電気信号にもっと近づけられるので、同じ電圧で、より強い電界を達成でき、一段と強力な光制御が可能になる」とYuは説明している。
このプラットフォームの縮小された寸法と超低損失特性は、光パワーも増強する。
「光は、それほど遠くまで伝播する必要がないので、パワーの減衰や損失は少ない」(Cheng)。
最終的にチームは、そのデバイスが外部反射からオンチップレーザの保護に成功することを示している。
「われわれは、われわれの光アイソレータの保護の下でレーザの位相安定動作を示す初めてチームである」(Yu)。
要するに、その進歩は、実用的な、高性能光チップへの大きな飛躍を示している。チームは、それが広範なレーザ波長で使えると報告している。所望の効果を達成するには、逆伝播の電気信号が必要なだけである。
チームは、そのブレイクスルー、極めて小さなスケールで、チップにレーザやフォトニクスコンポーネントを集積するDARPA助成の大きな取組の一環が、広範なアプリケーションで新たな能力を解放し、通信産業を時間周波数変換につなげる。時間を原子およびサブアトミックスケールまで精密計測する方法である。これは、量子研究やコンピューティングに影響する可能性がある。
「光システムの側面を単一のチップに集積すると、多くの大きな、もっと高価で、効率が悪いシステムを置き換えることができる。これら全てのことを統合すると、作業の多くの分野を変革できる」とYuは、コメントしている。