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大容量宇宙光通信用光源モジュールの性能実証に成功

June, 23, 2023, 東京--三菱電機株式会社は、大容量宇宙光通信のキーパーツとして開発した光源モジュールを超小型人工衛星に搭載し、2023年1月に宇宙空間での性能実証に成功した。

近年、災害現場の状況把握や森林資源の保護など、さまざまな用途で人工衛星による撮影画像の活用が進んでいる。用途によっては、より早く高精度に地上の状況を把握する必要があるが、従来の電波を利用した衛星通信では通信容量や通信時間、通信距離などの制約があった。このような課題を解決するため、大容量かつ高速な宇宙光通信が求められている。この宇宙光通信用光源モジュールから放射されるレーザ光線は、電波に比べて波長が短く、地上の受信アンテナを小型化できることから設置も容易になり、さまざまな状況での利用拡大が期待できる。

三菱は、電波による通信に比べて10倍以上の大容量化や高速化、長距離通信が可能な宇宙光通信の実現に向けた技術開発を推進している。今回、この大容量宇宙光通信に適用可能な波長1.5μm帯レーザ光源モジュールを、産学連携プロジェクトで開発した超小型人工衛星「OPTIMAL-1」に搭載し、宇宙光通信で重要なレーザ光周波数制御の宇宙空間での性能実証に成功した。また、大規模な宇宙開発プロジェクトへの参画と比べて、短期間で低コストの実証が可能になった。

(詳細は、https://www.mitsubishielectric.co.jp)