スーパーサイズ・ナノカーゴー、薬剤送達を変革

May, 9, 2023, Fremont--ナノカーゴーは、治療薬カーゴーを身体の目的地に送達するために使用できる人工の微小コンテナ。しかし、薬剤分子によっては、大きすぎて標準サイズのナノケージ「ボックス」に収まらないものもある。
Nature Synthesisの論文で、Nitschkeグループの研究者は、より大きな薬剤カーゴーをデリバリするために使えるスーパーサイズナノカーゴーの構築法を説明している。

シンプルな構成要素
これらのタイプの個別、大型、中空調整ケージの自己組織化に対する合理的な制御が、一般にかなり問題となっている。従来の自己組織価法に従う代わりに､チームは自然の生物学的システムからヒントを得たシンプルなビリディングブロックプロセスを利用することに決定した。その新しい方法を利用してチームは、着実に大型の人工カーゴーを構築することができた、最大カーゴーは、92立方nmよりも大きな密閉容積。これまでで最大のリガンド封入内腔容積である。

より大きなケージが報告されたが、それらは、よりオープンリガンド構造であり、カーゴーを結合することができなかったので､役に立たない。見込まれる「ゲスト」分子は、共有結合でつながっていなければ、間隔の広いバーの間から滑り落ちる。

Nitschke labのポスドク研究者、論文の筆頭著者、Kai Wuは、「この研究の成果は重要である。シンプルな構成要素を使って、かつてなく大きく複雑な、機能構造をどう作るかを実証しているからだ」とコメントしている。

より大きなカーゴー
スーパーサイズナノケージの潜在的なアプリケーションは、薬剤デリバリやバイオテクノロジーの分野にある。そこでは、身体の特定部位に、より大きな治療バイオ分子を送達するために使える。

研究者によると、そのナノカーゴーの大きな内部キャビティは、大きな生体分子結合のプラットフォームとして役立つ。疎水性膜タンパク質、プロテアーゼなどである。これらは創薬で有用である。

「全体として、この研究は、ナノスケール構造の作り方についてのわれわれの理解を広げ、様々な領域で実用的な意味を持つ可能性がある」とWuは、話している。