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6G通信に向けた光源の新原理を提案

May, 2, 2023, 仙台--東北大学 高度教養教育・学生支援機構の児玉俊之特任助教、多元物質科学研究所の菊池伸明准教授、岡本聡教授、大学院理学研究科の大野誠吾助教、高度教養教育・学生支援機構の冨田知志准教授(大学院理学研究科兼務)は、スピン注入と呼ばれるスピントロニクスの手法を組み合わせることで、マイクロ波に対する磁性メタマテリアルの応答を大きく変化させることに成功し、磁石を組み込んだメタマテリアルによる新光源の原理を提案した。

この手法を発展させると、マイクロ波に対するメタマテリアルの応答を時間的に変化させる時間変調磁性メタマテリアルが実現できると考えられる。時間変調磁性メタマテリアルを用いれば、マイクロ波をミリ波に、ミリ波をテラヘルツ光に周波数変換することが可能になる。これは室温で動作する6G通信用の新たな周波数可変の小型光源の実現につながる。

現在の第5世代を超える超高速・大容量のデータ通信を実現する6G通信には、高周波のミリ波やテラヘルツ光を生み出す新しい光源が必要になる。新たな光源から放たれるミリ波やテラヘルツ光は、大容量のデータを乗せて高速に運ぶ役割を担う。超低消費電力化と低コスト化のためには、このような光源を小型化して室温動作させることが極めて重要である。

研究成果は、4月26日、米国物理学会の専門誌Physical Review Appliedに掲載された。
(詳細は、http://www.tohoku.ac.jp)