April, 18, 2023, 東京--2023年4月14日、欧州宇宙機関(ESA)の大型ミッションである木星氷衛星探査機JUICE(JUpiter ICy moons Explorer)の打上げに成功した。11のサイエンス機器のうちの一つ「テラヘルツ(THz)波分光計(SWI)」は、情報通信研究機構(NICT)を含む国際チームの協力で開発したもので、NICTは主鏡・副鏡・アクチュエータを担当したほか、観測データから生命の存在可能性の鍵となる情報を抽出するための独自のアルゴリズムを研究している。
JUICEは2031年に木星圏に到達予定であり、SWIにより、ガニメデなど氷衛星の非常に希薄な大気や表面及び表面下の調査や、エウロパ氷衛星の地下海から噴出するプリュームに含まれる組成の観測を実施し、氷衛星の生命の存在可能性の探査に貢献することが期待される。
要点
・NICTほか国際協力チームで開発したテラヘルツ波分光計(SWI)を搭載し、氷衛星の生命の存在可能性を探査
・NICTはSWIの主鏡・副鏡・アクチュエータを担当し、データ解析アルゴリズム開発にも貢献
・今後の木星圏科学や地球外の生命探査への大きな貢献に期待
(詳細は、https://www.nict.go.jp)