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ペロブスカイトソーラセルの安定性、次のマイルストーン

April, 13, 2023, Berlin--ペロブスカイト半導体は、高効率で低コストのソーラセルを約束する。とはいえ、半有機材料は、温度差に非常に敏感であり、これは、通常の屋外利用では疲労損傷につながる。先駆体ペロブスカイト溶液にダイポーラポリマ化合物を加えると、その中和に役立つ。これは、HZB、Antonio Abateをリーダーとする国際チーがScience誌に発表した研究に示されている。
この方法で製造されたソーラセルは、24%を優に上回る効率を達成しており、100サイクルの-60~+80℃の間の急激な温度変動下で、この効率はほとんど落ちない。それは、屋外利用、約一年に相当する。

ハロゲンペロブスカイトの材料クラスは、さらに低コストでより多くのソーラパワーに極めて有望である。その材料は、非常に安価であり、最小のエネルギー入力で薄膜に加工でき、すでに、従来のシリコンソーラセルよりも遙かに高い効率を達成している。

目標は、20年の屋外安定性
とはいえ、ソーラモジュールは、屋外条件では、大きな温度変動に晒されながら、少なくとも20年、安定した出力が期待されている。シリコンPVは、これを容易に達成するが、半有機ペロブスカイトは、性能劣化がかなり速い。「太陽光がPVセル内部を80℃に加熱する。夜には、今度は、セルは直ちに外気温まで急激に落ちる。これが、ペロブスカイトマイクロクリスタルの薄い層で大きな機械的応力を引き起こし、欠陥、さらには局所的相転移さえ生み出すので、薄膜は、その品質を失う」とHZBのグループ長、Antonio Abate教授は説明している。

化学変動をチェック
多くの国際的パートナーとともに同氏は、様々なソーラセル構造のペロブスカイト薄膜の安定性を著しく改善する化学変動を調べた。中でも、p-i-n構造である。これは通常、より多く利用されているn-i-p構造よりもわずかに効率が下がる。

ストレスに対する「ソフトシェル」
「われわれは、以前の結果に立脚して、デバイス構造とプロセスパラメタを最適化した。最終的にb-poly(1,1-difluoroethylene)短縮 b-pV2F(ジフルオロエチレン)により決定的な改善を達成できた」とGuixiang Liは話している。同氏は、Abate教授監督でPh.Dに取り組んでいる。b-pV2Fモジュールは、交替ダイポール(双極子)に占められたジグザグチェーンに似ている。「このポリマは、薄膜で個々のペロブスカイト微結晶の周りをソフトシェルのように覆っているように見え、熱機械応力に対して一種のクッションになっている」とAbateは説明している。

p-i-n構造で24.6%の記録的な効率
実際、走査型電子顕微鏡画像は、b-pV2Fセルで微小な粒子が寄り添っていることを示している。「さらに、b-pV2Fのダイポールチェーンが電荷キャリアトランスポートを改善し、したがってセルの効率を高めている」とAbateは説明している。実際、最大効率24.6%のセルを実験室スケールで作製した。これは、p-i-n構造の記録である。

一年屋外使用
新たに製造されたソーラセルは、+80℃~-60℃で100サイクル、1000時間の連続1-Sun相当照射を受けた。それは、約一年の屋外利用に相当する。「これらの極度のストレス下でさえ、最終的に96%の効率達成だった」とAbateは強調している。それは、すでに適切な桁数である。次に、さらに損失を減らすことが実現可能であれば、ペロブスカイトソーラモジュールは、20年後もその元の出力をほぼ生み出せる。この目標は、今では手が届くところにある。
(詳細は、https://www.helmholtz-berlin.de)