April, 12, 2023, Twente--トゥエンテ大学の研究チームは、超高効率オンチップ・スーパーコンティニウム生成でブレイクスルーを達成した。
Advanced Photonics Researchに掲載された研究成果は、集積フォトニクス分野における大きな前進を示し、可搬医療イメージング機器、化学センシングやLiDARを可能にする。
レーザは、通常コヒレントな光を放出する。レーザが放出する波は、周波数と波形が同じである。コヒレントな光は、低雑音で超長距離にナロービームを送ることができる。しかし、これは、レーザが光の単一色のみを放出することでもある。これは、アプリケーションの制約となる。対照的に、スーパーコンティニウムレーザは、色の連続的なスペクトラムを生成でき、したがって、白色に見え、3Dイメージングデバイスで使われている。しかし、この幅広い色の帯域を生成するためにスーパーコンティニウムレーザは、高いピーク消費電力(パルスエネルギー)が膨大になり、実験室で安定化されなければならない。このため、スーパーコンティニウムレーザは、高価になり、当初予想されていたよりも有用ではなくなっている。
代替導波路
UTの研究者は、必要となるこのパルスエネルギーを著しく低減することができた。これをするためにチームは、いわゆる信号交互分散導波路を使った。その導波路は、光ビームを交互に広げ、狭めることで光の分散を制御するように設計されている。「この方法で、われわれは必要なパルスエネルギー量を、従来法と比較して1000倍程度減らした。これは、集積フォトニクス領域における素晴らしい発展である。われわれの方法は、チップでスーパーコンティニュウム光を生成する一層効率的な方法であり、医療イメージングやLiDARなど多くの潜在的なアプリケーションがある」と論文の筆頭著者、Haider Ziaは説明している。
(詳細は、https://www.utwente.nl/)