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ORNL、固体バッテリー製造に静水圧プレス成形をサポート

March, 30, 2023, Oak Ridge--数ヶ月の有望なテスト結果を受けてエネルギー省オークリッジ国立研究所(ORNL)のバッテリー研究者は、固体バッテリー産業が静水圧プレス成形として知られる技術に注目するように推奨している。それが、次世代バッテリー商用化を目指しているからである。

固体バッテリーの商用規模製造は、電気自動車メーカーのゴールである。これらのバッテリーは、高速充電、長寿命の可能性があり、現在市場にあるLi-イオンバッテリーよりも安全動作だからである。

ACS Energy Letters査読論文で、ORNL研究者は、ほとんど研究されていない静水圧プレス成形アプローチに注目するように推奨している。同プロセスは、装置内で水、油あるいはアルゴンのような液体や気体を利用して、バッテリーコンポーネントに一貫した圧力を加え、均一性の高い材料を造る。この静水圧プレス成形装置を製造している産業パートナーの助けを借りてORNL研究者は、静水圧プレス成形法が、バッテリー製造を容易に、高速にし、同時にエネルギーフローの優れた状態を作ることを確認した。

バッテリーの充電と放電で、イオンは、薄い金属層でできた、陽極と陰極の間の電解液を移動する。携帯電話からEVまであらゆるものに電気を供給するLi-イオンバッテリーでは、電解液は、イオンが簡単に移動する液体である。残念ながら、この液体は、バッテリー層の間の分離が損なわれると、溢れ、発火する。

ORNLのMarm Dixitとチームは、静水圧プレス成形法が薄い固体層、均一な電解質を造れることを確認した。なめらかなイオン移動に層間の高い接触レベルを維持している。その方法は、多様な温度と圧力、様々なバッテリー組成で使える。

有望な成果の中で、静水圧プレス成形が低温、軟電解質材料で著しい成功を収めたことが分かった。それは、処理が比較的容易であり、イオンの移動に有利な結晶構造である。以前は、バッテリーの静水圧プレス成形は、ほとんど極端、つまり非常に高温か室温、その間がなかった。

「全てこれらの材料は、それ独自の利点がある、その点は研究者が探求したがっていることである。室温から数千温度華氏までのどこでも静水圧プレス成形を行えることが重要である理由は、そこだ。つまり、ポリマから酸化物まで、あらゆる範囲の材料を使うことができる」(Dixit)。

多様性は、幅広いソリッドステートバッテリー設計および開発されつつある材料にとって、一貫した製造プロセスのキーである。Dixitによると、静水圧プレス成形は、商用的拡大も比較的容易である。ソリッドステートバッテリーを自動車メーカーに供給するために企業が競っているので、それは大きな注目を集めた成果である。複数の大手自動車会社は、数年以内にソリッドステートバッテリーで走るEVsを販売する意向を発表している。

ORNLのコーポレートフェロー、充電セクション長、Ilias Belharouaによると、ソリッドステートバッテリー技術は、大規模製造できるように仕上げる必要がある。「間違いなく、全ソリッドステートバッテリーは、長い行程の途上にある。しかし、静水圧プレス成形技術は、スケーラブルであれば、非実用的な外部圧力なしでバッテリー層をアセンブリする方法となる。

静水圧プレス成形は、材料の融着や接合に数10年前から利用されている。最近では、それは3Dプリントパーツで空隙や異常性を除去するツールとなっている。とは言え、バッテリーアプリケーションでのそのテストは、限られていた。

ORNL研究者は、静水圧プレス成形により、3バッテリー層を、別々に作製して、それらを結合するのではなく、単一の高密度システムとして製造することができる可能性も指摘している。

ACS Energy Lettersの論文でDixitのチームは、製造に向けてスケールアップ可能なソリッドステートバッテリーを追求することの重要性を強調している。「この課題に効果的に対処すると、エネルギー密度の高いソリッドステートバッテリーを実現することで今日のバッテリー技術を次の数10年に飛び越えることになる。すると、ポータブルエレクトロニクス、グリッドストレージ、電気自動車(EV)、実に(航空機)応用の急増する需要に応えることができる」と論文は説明している。

ORNL研究者は、どのプレス温度と圧力の組合せが、多様な材料で最もよく機能するか、その要素がテクスチャにどのように影響するかを調べるためにテストを続けている。「静水圧プレス成形はテクスチャを変えることができる、問題は、それがアクティブに制御できるかどうかである。結晶テクスチャを操作する機能は、ソリッドステートバッテリーに大きなメリットを持つ」とDixitは話している。
(詳細は、https://www.ornl.gov)