October, 14, 2014, Jena--フリードリッヒシラー大学イエナとインペリアルカレッジロンドンの研究チームは、半導体ナノレーザを開発した。
「最高速レーザは一般には1サイクルに数ナノ秒(ns)かかるが、われわれの半導体ナノレーザは1ピコ秒(ps)以下であり、したがって1000倍高速である」とイエナ大の固体物理学教授、Dr. Carsten Ronningは説明している。
このナノレーザには、酸化亜鉛でできた微小なワイヤを用いている。これらのワイヤは直径が数100nm、長さが数µm。その特性により、これらのナノワイヤはアクティブなレーザ媒体になり、同時に共振器にもなる。「光はナノワイヤの両端で反射され、その中を伝搬するうちに増幅される」とPhD学生、Robert Röder氏は言う。
研究者にとってナノワイヤをレーザに使用するという考えは新しいものではない。しかし、今回の新規性は、これらのレーザの速度を根本的に変更できるところである。この目的のために研究チームは半導体と金属層を組合せ、両者の間にわずか10nmのギャップを残した。ここで光フィールドが圧縮される。「これは、光と物質の相互作用を加速する方法である」とRobert Röder氏は説明する。これは、スイッチング速度に関する「世界記録」と言うだけではない。「われわれは、そのようなな半導体レーザが動作できる、最高速度も達成した」。この超高速、ナノメートルの微小レーザのアプリケーションは、特に光トランジスタやセンサが考えられる。「そのような小さなセンサを使うと、医療診断では単一の分子、細菌を検出できる」とRonning教授はコメントしている。