February, 14, 2023, Lausanne--EPFLとUniversity of Sevilleの研究者は、羽ばたく翼のロボットが、爪のような機構を利用して水平な止まり木に自律的に着地できる方法を開発した。このイノベーションは、ロボット支援作業の範囲を著しく拡大する。
枝に止まる鳥は、操作を世界で最も簡単なことのように見せる、しかし実際は、枝に止まるには、タイミング、高衝撃力、スピード、精度の極めて微妙なバランスを必要とする。それは、非常に複雑ななので、これまで羽ばたくロボット(オーニソプタ)でマスターしたものはなかった。
工学部のインテリジェントシステム研究所(LIS)、バイオロボット工学研究所(BioRob)のポスドクフェロー、Raphael Zuffereyは、枝へのそのような着地についてNature Commuicationsで独自の着陸装置を初めて説明した。同氏は、スペインのUniversity of Sevilleチームと協力して、それを構築、テストした。700-グラムのオーニソプタそのものが欧州プロジェクトGRIFFINの一環として開発された。
「これは、もっと大きなプロジェクトの第1フェーズである。オーニソプタが木の枝に自律的に着地することをマスターできると、それは特別なタスクを実行できる。例えば、控えめに生物学的サンプルの収集、あるいは木からの計測などである。最終的に、それは人工の構造物に止まることさえできる。するとアプリケーションエリアはさらに拡大する」(Zufferey)。
同氏によると、枝に着陸できることでオーニソプタは、もっと効率的になる。多くのUAVsのように、バッテリ寿命に限りがあるので、太陽エネルギーを使って再充電すると、長距離ミッションに理想的となる可能性がある。
「これは、羽ばたくロボット利用へ向けた大きな一歩である。それは、操作タスクや他の実世界アプリケーション向けに、現状は、実際に自由飛行ができるだけである」(Zufferey)。
強度と精度を最大化、重量とスピードを最小化
オーニソプタが、外部コマンドなしに止まり木に止まることに関係する工学的な問題は、多くの要素の管理を必要としていた。これらは、自然では、すでに完全にバランスが取れている。オーニソプタは、それが止まる際に、飛行を維持しながら、大幅に減速できなければならなかった。爪は、止まり木をつかみ、ロボットの重量を支持できる強度が必要だった。また、高く持ち上げられないほど重くてはならない。「それが、2つの爪ではなく、1つの爪を採用した理由である」とZuffereyは説明している。最後にロボットは、それ自身の位置、速度、軌跡に関連付けて、その環境と目前の止まり木を感知できる必要がある。
研究チームは、オーニソプタに完全オンボードコンピュータとナビゲーションシステムを搭載してこの全てを達成した。これは、それがその位置確定を助けるために外部モーションキャプチャシステムで補完した。それが、狙いを定め、止まり木をつかむとき、オーソコブタの足の爪の付属物は、飛行の上下運動を補完するように微調整されている。爪そのものは、衝撃を受けたときにロボットの前進運動を吸収するように設計されており、その重量を支えるように素早く、しっかりとつかむように設計されている。一旦止まると、ロボットは、エネルギーを消費することなく、止まり続ける。
これらの全要素を考慮に入れても、研究チームは成功した。最終的には、1ではなく、2つの爪のオーニソプタを構築し、その止まる成果を再現する。
将来を見据えて、Zuffereyはすでに、特に屋外設定で、そのデバイスの拡張と改善法を考えている。
「現状では、飛行実験は屋内で実行される。モーションキャプチャシステムからの正確な位置設定による制御された飛行ゾーンを必要としているからである。将来的には、もっと予測不可能な環境で止まり木に止まったり、屋外で操作するためにロボットの自律性を増やしたい」。
(詳細は、https://actu.epfl.ch/)