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ペロブスカイト太陽電池の抵抗劣化を改善

January, 24, 2023, Lausanne--膨大な将来性があるにも関わらず、ペロブスカイトソーラセルが、熱、湿気などの外部刺激に反応する仕方が、その安定性に著しい影響を与えている。EPFLの研究者は、劣化の原因を特定し、安定性改善技術を開発した。これにより、われわれはこのコスト効果の優れた効率的なソーラセルの広範な採用に近づくことになる。

ペロブスカイトソーラセル(PSCs)は、ローコスト材料で作ることができ、高効率であり、従来のソーラセルを凌ぐ可能性がある。また、再生可能エネルギーを変革することができる。しかし、その普及を阻む現在の欠陥は、その運用安定性の欠如である。

EPFLとSungkyunkwan University(成均館大學校)の研究者は、PCSs安定性改善の方法を見つけた。研究チームは、ペロブスカイト薄膜の劣化に焦点を合わせた。薄膜は、湿気、熱および光に晒されることで損傷を受ける。研究は、Michael Grätzel教授 (EPFL) とNam-Gyu Park(成均館大學校)教授グループで行われ、成果は、Scienceに発表された。

研究者は、特別な原子配列を特徴とする2つの特定結晶ファセット(結晶のフラット面)に注目した。これらファセットの原子配列は、結晶の特性、挙動に影響を与えることができる。つまりその安定性と、湿気、熱などの外部刺激への反応である。

研究チームは、ペロブスカイト結晶の(100)と(111)ファセットに注目した。(100)ファセットは、結晶のc-軸に垂直で、その原子は正方形グリッド形式で、反復的パタン配列となっている。(111)ファセットでは、原子は三角形グリッド配列となっている。

研究で分かったことは、ペロブスカイト薄膜で最も一般的に見られる(100)ファセットが、特に劣化する傾向があること。それが、湿気に晒されると、素早く不安定、不活性相になるからである。対照的に、(111)ファセットは、遙かに安定的であり、劣化耐性があことが分かった。

研究チームは、劣化の原因も特定し、それがペロブスカイトと水分子の強力な結合によるものであることも確認した。この結合は、安定から不安定相への移行の原因だった。チームは、この情報を利用して、「ファセットエンジニアリング」という戦略を開発した。そこでは、チームは、特別な配位子分子を使ってより安定な(111)ファセットを成長させた。これは、非常に安定的で、湿気と熱の両方に耐性があるペロブスカイト膜となった。

研究は、PSCs開発で重要な前進を表している、安定性はその商用化の主要な障害だからである。研究成果は、様々な結晶ファセットが膜の安定性にどのように寄与するかの理解向上であもある。最も安定なファセットを特定し、その成長を促進する方法を見つけることで、PCSsの全般的な安定性を改善し、信頼度がありコスト効果が優れた再生可能エネルギーとして市場への参入を加速する可能性がある。

(詳細は、https://actu.epfl.ch)