January, 19, 2023, Irvine--UCI研究者は、素早く3D画像を取り出すX線透視力のようなカメラを開発した。
それは、正確にはX線透視ではないが、それに近い。Opticaに発表された研究で、UC Irvine研究者は、新しいタイプのカメラ技術を説明している。これは、対象を狙うと、素早く3D画像を取り出せ、その化学的含有物をマイクロメートルスケールで表示する。その新技術は、企業が、コンピュータチップの内部のようなものをこじ開けることなく検査する際に役立つ見込がある。研究者によると、そのようなモノの製造時間を100倍以上加速する進歩である。
その新技術は、シリコンのいわゆる非線形光学効果に基づいている。シリコンは、可視光カメラやディテクタに用いられている半導体材料。
そのような非線形光学効果により、従来のシリコンディテクタは、電磁スペクトルの中赤外域の光を感知できる。UCI化学学部、レーザ分光学研究室長、Dmitry Fishmanによると、中赤外スペクトル域は、物質の化学組成についての重要な情報をもっている。「ほとんどの分子振動やシグネチャは、中赤外域にある」と同氏は言う。
他の技術は、画像の取り出しが遅い。レーザ光が物体をスキャンする必要があるからだ。つまり、長い時間がかかるプロセスである。「レーザ短パルスによる非線形光学‘トリック’により、カメラのワンショットで奥行き分解画像を捉えることができる。これは、他の人々が実施していることの代替法となる。その進歩は、高速であるとともに、化学的コントラストをもつ3D画像も生成する」(Fishman)。
また、そのイメージング技術は、単にコンピュータチップのためにだけあるのではない。その技術を主導した化学教授、Eric Potmaの説明によると、その技術はスペースシャトルの遮熱板のようなモノを造る際に用いられるセラミックスなどもイメージングでき、そこにあるかも知れない構造的脆弱性の手がかりを明らかにすることができる。
研究は、研究チームがNatureの Light: Science & Applicationsに発表した研究の後に続くものである。同研究成果は、市販のカメラを使う効率的な中赤外検出技術に向けた最初の段階を説明している。その当時、その技術は固まり始めたばかりだったが、現在は、直ぐにも主流になろうとしている。「今回、われわれは、それを一段と効率的にし、改善した」(Fishman)。
(詳細は、https://news.uci.edu)