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人間の目より12倍多くの情報を取得できるイメージングシステム

October, 6, 2014, Granada--グラナダ大学の研究チームは、イタリアのミラノ工科大学と協力して、マルチスペクトラムイメージングシステムを設計した。同システムは、通常の3色イメージセンサとは異なり、36色チャネルから情報を取得することができる。
 この開発は近い将来、新しい補助車輌運転システムの実現、偽札や偽の書類の特定、あるいは現状システムよりも正確な医療画像取得に利用できる可能性がある。
 グラナダ大学オプティクス部カラーイメージング研究グループは、ミラノ工科大学が開発した新しい世代のセンサを使い、パフォーマンスを向上するためにマルチスペクトラムフィルタマトリクスと組み合わせて新たなシステムを開発した。
 カラーイメージセンサは、全ての通常タイプデジタルカメラや機器に見られ、その構成はモノクロセンサ(黒と白)で、それをカラーフィルタ(通常RGB)でカバーしている。このアーキテクチャは、画像内の各ピクセルでこれら3色のうちの1つからしか情報を取り出せない。各ピクセルで残りの色から情報を取り出すために、各メーカーは独自のアルゴリズムを適用している。
 研究グループのMiguel Ángel Martínez Domingoによると、ミラノ工科大学が開発した新しいセンサ、Transverse Field Detectors(TFD)は、カラーフィルタを用いないで画像の各ピクセルからフルカラー情報を取り出すことができる。ここでは、個々のフォトンが、波長(色)によって異なる深度で浸透するという物理現象を利用している。このようにして、センサのスライス面の異なる深度のフォトンを集め、色の異なるチャネルがフィルタを使うことなく分離できる。
 この独特の優位性はすでに、Foveon IncのX3などで利用されているが、TDFの新規性は、変化するトランスバーサル電界を与え、コントロールされた強度によって、「個々の色チャネルでフォトンが収集される深度を変えられるところにある」と研究グループは説明している。また、これにより、センサが取得した光を電気信号に変える仕方を微調整できる。