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Ames、新しい顕微鏡で有望なソーラセル材料を新発見

January, 12, 2023, Ames--エネルギー省(DOE) Ames国立研究所の科学チームは、ソーラセルの可能な代替材料を独自に洞察できる新しい評価ツールを開発した。
 Amesラボのシニア研究者、Jigang Wangをリーダーとするチームは、テラヘルツ波を使って材料サンプルについてのデータを収集する顕微鏡を開発した。チームは、次に、その顕微鏡を使って、Methylammonium Lead Iodideメチルアンモニウムヨウ化鉛(MAPbI3)ペロフスカイト研究した。これは、ソーラセルでシリコンを置き換える可能性がある材料。

Ames Labの研究者、Richard Kimは、新しい走査型プローブ顕微鏡をユニークにしている2つの特徴を説明。まず、その顕微鏡は電磁周波数のテラヘルツ域を使って、材料のデータを収集する。この領域は、可視光スペクトルの遙かに下にあり、赤外とマイクロ波の間になる。2番目に、テラヘルツ光は、鋭い金属先端から照射され、顕微鏡の機能をナノメートル長スケールに強化する。

「普通、光波があると、利用している光の波長よりも小さなモノは見えない。このテラヘルツ光では、波長は約1ミリメートルであるので、非常に大きい。しかし、曲率半径20-nmに尖った先端の鋭い金属ティップを使用する。これは、われわれが使用している波長よりも小さなモノを見るためのアンテナとして機能する」とKimは説明している。

この新しい顕微鏡を使ってチームは、ペロブスカイト材料、MAPbI3を調べた。これは、ソーラセルでSiの代替として、最近研究者の関心の的になったものである。ペロブスカイトとは、半導体の特別なタイプであり、可視光にさらされると電荷を輸送する。ソーラセルでMAPbI3を使用する主要な課題は、それが熱や湿気などの要素に晒されると簡単に劣化することである。

WangとKimによると、チームは、MAPbI3が、テラヘルツ光に晒された時に絶縁体のような挙動を示すと見ている。サンプルで収集したデータは、その材料がTHz波に晒された時に光がどのように散乱するかの読取りであるので、チームは、その材料で一貫した低レベルるの光散乱を予想した。しかし、確認したことは、粒界に沿って光散乱に大きな変化があることだった。

Kimの説明によると、金属のような導電体は高いレベルの光散乱があるが、絶縁体のように導電性が少ない材料は、光散乱は多くない。MAPbI3の粒界で検出された光散乱の広い変化は、材料の劣化問題を解明する。

一週間、チームは、継続して材料に関するデータを収集し、その間に収集されたデータは、光散乱レベルの変化により劣化プロセスを示していた。この情報は、将来の材料の改善と操作に有用となる。

「現在の研究は、粒界劣化、欠陥トラップ、材料劣化を可視化、理解、潜在的に緩和するための強力な顕微鏡ツールを実証しているとわれわれは考えている。これらの問題の理解向上により、今後数年で、高効率ペロブスカイトPVデバイスの開発が可能になる」とWangはコメントしている。

MAPbI3サンプルは、 University of Toledoが提供した。
(詳細は、https://www.ameslab.gov)