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磁場を使ったレーザ核融合で 核融合反応数が3倍

November, 29, 2022, 大阪--米国ローレンス・リバモア国立研究所、米国マサチューセッツ工科大学、英国インペリアル・カレッジ・ロンドン、米国ロチェスター大学及び同大レーザエネルギー学研究所、大阪大学レーザ科学研究所で構成された共同研究チームは、米国ローレンスリバモア国立研究所にある世界最大のレーザ装置である国立点火施設National Ignition Facility (NIF)を使い、磁場を使った新しいレーザ核融合(磁場支援型レーザ核融合)の実証に成功した。大阪大学レーザ科学研究所の藤岡慎介教授がこの共同研究チームに参加している。
 レーザ核融合プラズマに外部から強い磁場を印加することで、核融合プラズマの温度が上昇し、核融合反応によって発生する中性子の数が3倍上昇することが計測された。成果は、11月4日(金)に米国物理学会のPhysical Review Letters誌に掲載されると共に、画期的な成果として、米国物理学会が刊行する一般読者にも公開されたオンライン・マガジンPhysics誌に取り上げられている。

研究成果のポイント
・世界最大のレーザ装置である米国の国立点火施設(National Ignition Facility)にて、磁場を使ったレーザ核融合(磁場支援型レーザ核融合)による核融合反応の増大に成功。
・磁場支援型レーザ核融合では、従来のレーザ核融合と比べて、核融合燃料の温度が40%上昇し、核融合反応数が3倍増加した。
・燃料変形及びレーザ照射の誤差が核融合反応に与える悪影響を、磁場を用いることで緩和できるようになり、安定して核融合エネルギーを発生できるようになった。
・安定な核融合反応の実現は、究極の脱炭素エネルギーの一つである核融合エネルギーの研究を加速する。

(詳細は、https://resou.osaka-u.ac.jp)