November, 9, 2022, 大阪--大阪大学大学院工学研究科の羽原英明准教授は、摂南大学理工学部電気電子工学科の井上雅彦教授、タタ基礎研究所(インド)のA.D. Rad博士研究員 G.R. Kumar教授、上海交通大学(中国)のM. Chen研究員、Z.M. Sheng教授、極限光基盤核物理学研究所(ルーマニア)の田中和夫大阪大学名誉教授らとの共同研究で、強いレーザ光を回折格子に照射させ、表面プラズモン共鳴条件という特定の条件でのみ、生成される高エネルギー電子が大幅に増大することを世界で初めて明らかにした。
これまでは強い強度のレーザ光では、回折格子のような微細構造は共鳴が起こる前に破壊されると考えられていた。
今回、研究グループは、使用する高強度レーザの波長に適した共鳴条件を満たす回折格子を作製し、共鳴条件と非共鳴条件での結果を詳細に比べることで表面プラズモン共鳴現象が高強度光でも起こることを示した。これにより、高輝度量子線の効率的な生成や、量子的な真空の理解に必要となる超高強度場の実現が期待される。
研究成果は、英国科学誌「Scientific Reports」に、10月7日(金)21時(日本時間)に公開された。
(詳細は、https://resou.osaka-u.ac.jp)