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短距離光通信向け光コヒーレント伝送方式開発、高速光信号伝送に成功

November, 1, 2022, 東京--情報通信研究機構(NICT)ネットワーク研究所のボリブーン・ブッサラ研究員とソアレス・ルイス・ルーベン主任研究員らのグループは、短距離光通信の大容量化のため、簡易な装置構成の光コヒーレント伝送方式を開発し、高速光信号伝送に成功した。

急激な通信量の増加に対応するため、近年はデータセンタ内ネットワーク等の短距離光通信においても基幹系光通信で実用化されている光コヒーレント伝送方式による大容量化が期待されている。今回、短距離光通信に光コヒーレント伝送方式を適用するため、簡易な装置構成により信号再生可能な自己ホモダイン検波方式を採用した。NICTの独自技術により同方式の光送受信器を高度化し、毎秒360ギガビット(シンボルレート 90Gbaud)の16QAM信号の高速光コヒーレント伝送に成功した。

今回の成果は、次世代基幹系光通信で研究中のシンボルレートが高い光コヒーレント伝送方式が、簡易な送受信器構成で安価に導入できる可能性を示しており、将来のデータセンタ内ネットワーク等に要求されるテラビット級の大容量短距離光通信に向けた革新的技術になることが期待される。

実験結果の論文は、第48回欧州光通信国際会議(ECOC 2022)にて非常に高い評価を得て、最優秀ホットトピック論文(Postdeadline Paper)として採択され、現地時間2022年9月22日(木)に発表した。
(詳細は、https://www.nict.go.jp)