August, 3, 2022, Evanston--カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)の研究者は、全地形万能車(ATV)を荒っぽい運転で、背の高い草、泥濘を走らせ、ATVが困難な、オフロード環境とどう相互作用するかについてデータを収集した。
チームは、重装備ATVを30マイル/hのスピードでアグレッシブに運転した。ターンをスライド、丘を上り下りし、泥濘にスタックさせたりした。ビデオでデータを収集している間、各車輪のスピードとサスペンションショック量が7種のセンサからデータを収集した。
結果のデータセット、TartanDriveは、約20万のこの実世界の相互作用を含んでいる。研究チームは、そのデータが、相互作用とセンサタイプの数の両方で、世界最大、マルチモーダル、オフロード運転データセットであると考えている。5時間のデータは、オフロードをナビゲートする自動運転車のトレーニングに有益となりうる。
「自律的ストリートドライビングと異なり、オフロードドライビングは、一段と厳しい。安全に、高速に運転するには地形のダイナミクスを理解しなければならないからである」とロボット研究所(RI)、プロジェクトサイエンティスト、Wenshan Wangはコメントしている。
オフロードドライビングについての以前の取組は、注釈付マップを必要とすることがよくあり、これはドロ、草、草木あるいは水などを分類し、ロボットが地形を理解できるようにしていた。しかし、その種の情報は、役に立たないことがあり、使えたとしても、有用でないかも知れなかった。例えば「ドロ」とラベルされたマップエリアは、運転できるかもしれないしできないかも知れない。ダイナミクスを理解するロボットは、物理的な世界を推理することができる。
研究チームは、TartanDriveのために収集した多様なセンサデータにより、簡単な非ダイナミックデータで開発されたものよりも優れた予測モデルを構築することができた。ロボット工学修士二年生、Samuel Triestによると、アグレッシブに運転することは、ダイナミクスの理解が重要になるATVをパフォーマンス領域に押しやることでもある。
「これらのシステムのダイナミクスは、スピードが増えるにつれてますます厳しくなりがちである」とTriest言う。同氏は、論文の主筆。「速く運転すればするほど、ますます多くのモノを跳ね返す。われわれが収集に関心を示している多くのデータは、このよりアグレッシブなドライビング、より厳しいスロープ、厚い草木のデータであった。それこそが、より簡単な法則の一部が壊れ始めるところだからである」。
ほとんどの自動運転車はストリートドライビングに焦点を当てているが、最初のアプリケーションは、制御されたアクセス領域におけるオフロードになりそうである。そこではヒトや他の車輌との衝突リスクが限定されている。チームのテストは、ピッツバーグ近くのサイトで行われた。ここは、CMUの国立ロボット工学センタが自律オフロード車輌のテストに利用している。ハンドルやスピードの制御にドライブ・バイ・ワイヤシステムを使ったとは言え、ATVを運転したのはヒトだった。
「われわれは、ヒトにロボットと同じ制御インタフェースを経験するように矯正した。その方法で、ヒトの採るアクションが、ロボットがどうすべきかのためのインプットとして直接利用できる」(Wang)。
(詳細は、https://www.cs.cmu.edu)