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RMIT、世界初、自己校正フォトニックチップ

July, 22, 2022, Melbourne--Monash と RMIT大学主導の研究が、最先端のフォトニック集積回路(PIC)を作る方法を見いだした。これは、データのスーパーハイウエイ間のブリッジを構築し、現在の光チップの接続性を変革して大きな3Dオプティクスをウエハ厚さのSiで置き換える。

Nature Photonicsに発表されたこの研究は、人工知能の世界的進歩を驚異的なスピードにし、次のような重要な実世界アプリケーションをもたらす。

・直ちに周囲を解釈できる安全な無人車
・AIがより迅速に病状を診断できるようにする
・Google Homes, Alexaおよび Siriのようなアプリで自然言語の処理を一段と高速にする
・インターネットが必要なところへより速くデータを転送できる光ネットワーク再構成のためのスイッチを小型化する

Arnan MitchellとDr Guanghui Renが、実験デモンストレーションができるようにチップを設計した。

プロジェクトの主任研究者、Arthur Loweryによると、このブレイクスルーは、モナシュ大学、Dr Bill Corcoranの以前の研究を補完するものである。同氏は、2020年に新しい光マイクロコムチップを開発した。これは1本の光ファイバで全NBNトラフィックを3倍圧縮することができ、1個の爪サイズチップからの世界最速インターネット速度と見なされている。

その光マイクロコムチップは、マルチレーンスーパーハイウエイを構築した。現在、その自己校正チップは、ON/OFFランプとブリッジを促進し、それら全てを接続しており、データのより大きな動きを可能にしている。

Lowery教授は、「われわれは自己校正プログラマブルフォトニックフィルタチップを実証した。特徴は、信号処理コアと自己校正向けの集積リファレンスパスである」とコメントしている。

「自己校正は、意義深い。実世界でチューナブルPICを有用化するからである。アプリケーションに含まれるのは、色に基づいて目的地に向け信号を切り替える光通信システム、非常に高速の類似計算(コリレータ)、化学分析あるいは生物学的分析向けの科学計測器、天文学。

「エレクトロニクスは、デジタル技術を使って無線フィルタの安定性で類似の改善を達成した。これにより多くのモバイルが、同じ大量のスペクトルを共有できるようになった。われわれの光フィルタは同じアーキテクチャであるが、THz帯域の信号で動作可能である」と同氏はコメントしている。

このブレイクスルーは、製造に3年かかった。

自動運転車、遠隔制御砿業、医療機器など新しいインターネット依存技術は、将来的に一段と高速になり、帯域を増やす必要がある。帯域増は、われわれのインターネットが伝送される光ファイバの改善の問題だけではない、多くの色のコンパクトなスイッチを提供し、多くの方向へ行けるようにする問題である。これによりデータは、同時に多くのチャネルに送られる。

「この研究は大きなブレイクスルーだ。われわれのフォトニック技術は、真に複雑なシステムが1個のチップに集積できるほどに十分に進歩している。デバイスが、全てのコンポーネントが1つのものとして機能するように、オンチップリファレンスシステムを持つという考えは、技術的ブレイスクルーであり、これによりわれわれは光ネットワークを迅速に再構成することでインターネット問題のボトルネック対処できる、インターネットが最も必要なところへデータを運ぶようにする」とInPACのArnan Mitrchell教授は説明している。

フォトニック回路は、情報の光チャネルを操作、ルーティングできるが、一定の計算能力も提供する、例えばパタンの探索である。パタン探索は多くのアプリケーションの基礎。医療診断、自律走行車、インターネットセキュリティ、脅威の特定や探索アルゴリズム。

チップの迅速かつ信頼性の高い再プログラミングにより、新しい研究タスクは、スピーディかつ正確にプログラムできる。しかし、この製造は、光の小さな波長程度までの正確さを必要とする。これは、現在、難しく、非常に高価である。自己校正は、この問題を克服する。

研究の需要課題は、全ての光機能を、既存のインフラストラクチャに「プラグイン」できるようにデバイスに集積することだった。

「われわれのソリューションは、製造後にチップを校正し、それをオンチップリファレンスを使って実際に調整する、外部の機器を使ってではない。われわれは、因果関係の良いところを利用する、原因に続く結果である。これは、チップのパスの光遅延が、強度 vs.波長から独自に推定できることを示す。すなわち、正確な時間遅延よりも計測が遙かに容易になる。われわれは強力なリファレンスパスをチップに加え、それを校正した。これによりわれわれは、 ダイヤルアップや所望のスイッチング機能、あるいはスペクトルレスポンスに必要な全ての設定ができる」とARC Laureate FellowのLowery教授は説明している。

その方法は、フォトニックチップを実際に有用にするための重要な一歩である。古いラジオのチューニングと同様に設定を探すのではなく、研究チームは、ワンステップでチップを調整でき、ある目的から別の目的へデータストリームを迅速かつ高信頼にスイッチできる。

フォトニックチップの信頼できるチューニングで多くのアプリケーションが開ける、光相関器などだ。これは、データストリームのデータパタン、画像などをほぼ瞬時に見つけることができる。グループが取り組んできたものである。

「われわれが爪の先サイズのチップにますます多くのベンチサイズ装置を組み込むと、大きくなったときにスピードと機能を達成するために全てを連携させることがますます難しくなる。われわれは、全コンポーネントが、必要なスピードで調和して動作するように自己校正できるチップを造ることでこの課題を克服した」とアデレード大学のDr Andy Boesは、説明している。

(詳細は、https://www.monash.edu/)