July, 19, 2022, New York--コロンビアの工学者は、タイムレンズを使って、シングルフォトンを他の技術よりも70倍高速に分解する、これは量子情報処理進歩への一歩前進である。
光は、日常のエレクトロニクスデバイスの多くで情報伝送に以前から使われている。光はフォトンという量子粒子でできているため、未来世代の量子デバイスで情報処理でも重要な役割を担う。しかしまず、研究者は、個々のフォトンを制御する必要がある。コロンビア大学のエンジニアは、Opticaにタイムレンズの利用を提案している。
「通常の拡大鏡が、それを使わなければ見えないような空間現象にズームインするように、タイムレンズは、時間スケールで細部を解明することができる」と論文の筆頭著者、Alexander Gaetaラボ(David M. Rickey教授、応用物理学&材料科学)のPh.D学生、Chaitali Joshiは、コメントしている。レーザは、特定の周波数で空間振動する多くのフォトンの集束ビームである。チームのタイムレンズは、以前よりも速く個々の光粒子を取り出せる。
実験セットアップは、異なる波長で別の光パケットを造るために信号フォトンと混合する2つのレーザで構成されている。タイムレンズで、Joshiとチームは、より大きなビームからピコ秒の分解能でシングルフォトンを識別することができた。それは、1秒の10^-12、他のシングルフォトンディテクタで観察されたものよりも70倍高速である。そのようなタイムレンズにより、現在のフォトンディテクタでは達成できないような精度で個々のフォトンを時間的に分解することができる。
シングルフォトンを見るだけでなく、チームは、そのスペクトル(i.e., 複合カラー)の操作もでき、フォトンが進む経路を再形成する。「そのようなネットワークでは、ノードの全てが互いに通信できなければならない。それらのノードがフォトンの場合、そのスペクトルと時間帯域は一致している必要がある。これは、タイムレンズで達成可能である」(Joshi)。
将来の微調整では、Gaetaラボは、時間分解能をさらに3倍以上にして、どのように個々のフォトンをコントロールできるかを引き続き探求するつもりである。「われわれのタイムレンズで、帯域は、頭にあるどんなアプリケーションにも調整可能である。倍率を調整する必要があるだけだ」とJoshiは話している。潜在的なアプリケーションに含まれるのは、情報処理、量子カギ配信、量子センシングなど。
当座、研究は光ファイバで行われている。ラボの希望では、いずれタイムレンズを、電子チップのような、集積フォトニックチップに組み込み、システムをチップ上に多くのデバイスに拡張して、多くのフォトンを同時に処理できるようにしたい。
(詳細は、https://www.engineering.columbia.edu)