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オープンエア分光法を使い大気中の水蒸気を計測

July, 15, 2022, Washington--NISTの研究者は、新しい中赤外分光計が、同位体置換体、15分で外気の大気中の水蒸気として知られる様々な水の形態比率を精確に計測できることを示した。同位体置換体比は、地上の水の蒸発と植物蒸散の影響を受けることがあり、これは気候変動モデルの開発、地球の大気中の水の移動の仕方の理解のために利用される。

「デュアル周波数コムを使うオープンパスセンシングにより水蒸気の同位体置換体センシングが簡単になり遠隔環境で適用できるようになる。同位体置換体計測の広範なネットワークが、数値気象モデリング改善に貢献する。デュアルコム技術を使う達成可能な長いビームパスにより、自然生態系、人為的生態系(農場など)で水蒸気の空間分解研究が可能になる」とNISTの研究者、Daniel Hermanは説明している。「コムを使用する今後の垂直カラム計測も、サテライトを使う同位体置換体のキャリブレーション操作を改善する。それに、デュアルコムによる水蒸気センシングは、他の新しい空気質アプリケーション、ブロードバンド中赤外分光法も補完する」と同氏は続けている。
 研究成果は、Optica Imaging and Applied Optics Congressで発表された。

現在、大気中の水蒸気の同位体置換体分析に研究者はポイントセンサネットワークに依存している。これらのネットワークは拡大しているが、時間経過で、またサイト間で正確さを維持するために慎重なキャブレーションを必要とする。オープンエアパスで水蒸気を検出することは、キャリブレーションの必要性を除去し、貯水池上、流域全体の大規模蒸発の把握を容易にする。

しかし、大気中で多数の水蒸気同位体置換体を正確に検出するには、高いスペクトル分解能、高い精度と高速測定スピードを備えた中赤外分光計を必要とする。これを達成するために、研究チームは新しいオープンパス中赤外デュアルコム分光計(DCS)を開発した。これは、近赤外フェムト秒レーザパルスと特殊設計導波路を使って、コンパクトなパッケージでブロードバンド中赤外パルスを生成する。

研究チームは、それを利用して、コロラドのPlatteville Atmospheric Observatory(大気天文台)で760-mパスで計測することで新しい計測器をテストした。その計測器が、介入なしで一度に数週間フィールドで動作可能であることをチームは確認した。これにより、チームは、様々な天候条件と温度で数ヶ月のデータを取得することができた。

DCSを使って得られた計測は、ポイントセンサネットワークを使って取得したデータとよく相関しており、大気水蒸気の特性評価でオープンパスDCSの将来性を示している。

Hermanは、「同位体置換体計測ネットワーク拡張のために、検出セットアップで体系学分析によりわれわれの技術の正確さを改善することに取り組んでいる。その技術の感度は、より長いパスを可能にする一段とハイパワーのコムを使うことで改善できる。またバランスの取れた検出技術は、技術的ノイズ低減のための補完となる」と付け加えている。