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薄い大気を通して電気を伝えるレーザ「避雷針」

September, 2, 2014, Tucson--アリゾナ大学の研究チームは、強力なレーザバーストペアを放射することで、大気を通して電気を伝える高集中経路を実現した。この新しい技術は、電気放電を10m以上先に伝えることができる。研究チームの考えによると、現在のシステムは地雷の遠隔爆破のようなアプリケーションに使える可能性がある。このレーザシステムは、機能している地雷に簡単に狙いを定め、遠隔から爆発させられるだけの電気パルスを送ることができる。研究チームは、フェムト秒レーザで2つの電極の間の空気中に細いプラズマの柱を作る。このプラズマチャネルが消える前に、ほぼ同時にナノ秒レーザが同じ経路をたどって熱の衝撃を加え、電気を伝えるために必要となる持続力を維持する。この研究のリーダーは、アリゾナ大学光科学部助教授、Pavel Polynkin。
 今年初め、アリゾナ大学とセントラルフロリダ大学共同研究チームは、新しいアプローチを発表した。このアプローチでは、「ドレスビーム」内の高強度レーザビームが第1のビームにエネルギー補給し、以前よりも長い距離にわたりビームを維持する。現在のブレイクスルーは、フェムト秒レーザ光パルスを「点火装置」とし、同じ経路でナノ秒パルスを「ヒーター」として送り、これらの高エネルギー光パルスの大気中での振る舞いを理解することることで達成された。研究チームは、大気の伝導性を高めるのは、レーザによる実際のプラズマではないという理解に達した。それに続く過熱が空気のフィラメント密度を下げるが、追加のエネルギー供給がなければ、低密度ゾーンは直ぐさま消失した。距離と持続の両方を改善するには、素早く空気を再加熱するめに2番目のエネルギー源が必要だった、これによりフィラメントを十分に安定させ、電流を使えるようにすることができるようになった。研究チームが実現したフィラメントは、電気絶縁破壊点、つまり大気の絶縁効果を克服するのに必要な電圧を著しく下げる。稲妻は、超高電圧であるので、空気の自然の抵抗をいつでも打ち破るが、極めてランダムであり、予測できない。最初の成果に基づいて研究チームは、マイクロ波や長波長レーザなど他のヒータービームで、さらに距離を延ばせると考えている。