June, 27, 2022, San Francisco--UCLAエンジニアは、シングルステップでロボットを構築する新しい設計戦略と3Dプリンティング技術を開発した。
研究成果は、Scienceに発表された。そこでは、歩行、操作、ジャンプする微小ロボットの種類に加えて進歩が説明されていた。
多機能を備えた人工アクティブ材料のための新タイプの3Dプリンティングプロセスによって瞬時に作製されるロボットの操作に必要な機械的、電子的システム全てが、そのブレイクスルーで可能になった。3Dプリントされると、「メタボット」は、駆動、移動、センシングや意思決定ができる。
プリントされたメタマテリアルは、感覚、移動および構造エレメントの内部ネットワークで構成されており、プログラムされたコマンドにしたがって自力移動できる。移動とセンシングの内部ネットワークはすでに導入済みであり、唯一必要な外部コンポーネントは、ロボットの動力となる小さな×テリーである。
UCLA Samueli 工学部土木&環境航空宇宙工学准教授、主席研究者Xiaoyu (Rayne) Zhengは、「スマートロボット材料のこの設計とプリンティング法は、ロボット製造で、現在の複雑な組立プロセスを置き換えることができるクラスの自律的材料の実現に役立つ」とコメントしている。「複雑な動きで、センシングとプログラム可能な意思決定能力は全て密接に統合されたマルチモードであり、それは、協力して制御された動きを行う神経、骨および腱を備えた生物学的システムに似ている」。
チームは、3Dプリントされたロボットの完全自律動作のためにオンボードバッテリとコントローラとの統合を実証した。それぞれが、指の爪サイズである。UCLA カリフォルニアナノシステム研究所のメンバーであるZhengによると、その方法論は、バイオメディカルロボットの新しい設計につながる。自己ステアリング内視鏡、微小なスイミングロボットなど。これらは、超音波を発し、血管付近を自らナビゲートして、体内の特定の標的サイトに投与薬剤を供給できる。
これらの「メタボット」は、危険な環境を探索できる。例えば、倒壊したビルで、集積センシングパーツを装備した一群の微小ロボットが、閉じ込められた空間に素早くアクセスし、脅威レベルを評価し、ガレキにトラップされた人々を見つけてレスキュー作業を助けることができる。
ほとんどのロボット、そのサイズがどうであろうと、一般に手足、電子およびアクティブコンポーネントを組み込む一連の複雑な製造ステップで構築される。そのプロセスは、この新しい方法を利用して構築されるロボットと比較して、結果的に重くなり、嵩張る容量、出力減となる。
UCLAにおけるカギ、オールインワン法は、圧電メタマテリアルの設計とプリントである。それは複雑な一種の格子材料であり、電界に反応して形状を変え、動くことができる。あるいは物理的力の結果として電荷を生成する。
電気を動きに変換できるアクティブ材料の利用は、新しくない。しかし、これらの材料は一般に動く範囲、移動距離に制限がある。それらは、所望の動きを達成するには、ギアボックスのようなトランスミッションシステムに接続されなければならない。
それに対してUCLA開発のロボット材料は、それぞれが1ペニーサイズであり、複雑な圧電および構造素子で構成されている。それらは高速で、曲り、曲げ、捻り、回転し、拡張あるいは収縮するように設計されている。
チームは、ユーザが独自のモデルを造りその材料をプリントして直接ロボットにできるように、こらのろボット材料の設計法も紹介している。
「これにより駆動要素は、ロボットを通じて正確にアレンジされ、様々なタイプの地形で高速で、複雑な、拡張された動きができるようになる」と研究の主筆、Huachen Cuiは説明している。同氏は、Zhengの積層造形&メタマテリアル研究所のポスドク研究者。「2方向の圧電効果により、そのロボット材料は、自己の歪みを自己検知し、エコーと超音波放出により障害物を検知し、フィードバック制御ループによって外部刺激に反応する。それによってロボットはどう動くか、どの程度の速度で動き、どの目標に向かって動くかを決定する」。
その技術を使ってチームは、異なる機能を備えた3つの「メタボット」を作製した。1つは、S形状のコーナーとランダムに設置された障害をナビゲートし、もう1つは接触衝突に反応してエスケープ、第3のロボットは、起伏の多い地形を動き、ジャンプさえできる。
(詳細は、https://samueli.ucla.edu)