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X線ライトシート顕微鏡-生体試料の三次元イメージングの高解像度化

June, 16, 2022, 和光--理化学研究所(理研)放射光科学研究センター放射光イメージング利用システム開発チームの香村芳樹チームリーダーらの国際共同研究グループは、X線領域での高解像度ライトシート顕微鏡(光シート顕微鏡)の開発に世界で初めて成功した。

 この研究成果は、可視光領域のライトシート顕微鏡を上回る性能を実現しており、脳神経回路網の三次元構造の解明などに貢献すると期待できる。

今回、国際共同研究グループは、X線領域における優れた集光特性とX線発光を起こすシンチレーターの導入によって、試料の奥行き方向について70ナノメートル(nm)程度の解像度で三次元イメージングできるライトシート顕微鏡を開発し、MAXWELL(Microscopy by Achromatic X-rays With Emission of Laminar Light)顕微鏡と名付けた。
 面内方向については、400nm程度の解像度で回折限界に達した。大型放射光施設「SPring-8」の放射光を使って、低ノイズのX線カメラによる測定により、10~20nm程度のシンチレーター微粒子の観察および生体試料の三次元イメージングに成功した。

研究成果は、オンライン科学雑誌『Scientific Reports』(6月11日付)に掲載された。
(詳細は、https://www.riken.jp)