June, 1, 2022, 東京--情報通信研究機構(NICT)未来ICT研究所は、可視光用の高効率な有機電気光学ポリマー(EOポリマー)光変調器を開発した。
従来のEOポリマー光変調器は、近赤外光(波長1,550 nmなど)で動作できるが、可視光(波長380 nm〜780 nm)では吸収損失が大きいため、光変調器として利用することができなかった。NICTでは、可視光での吸収損失が小さく、光変調に必要な電気光学係数を持つEOポリマーを開発し、これを用いて微細加工技術を駆使して光変調器を作製し、波長640 nmの可視光(赤色)での動作実証に成功した。実証した可視光用EOポリマー光変調器は、従来の近赤外光用EOポリマー光変調器よりも小型・低電圧で駆動でき、高効率。
今回開発した可視光用EOポリマー光変調器は、立体ディスプレイやスマートグラスなど、次世代表示デバイスへの応用が期待される。
研究成果は、2022年5月19日(木)に、科学雑誌「Optics Express」に掲載された。
(詳細は、https://www.nict.go.jp)