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ウィーン工科大、レーザパルスでガラスを金属に変える

September, 1, 2014, Vienna--ウィーン工科大(TU Vienna)の研究チームによると、石英ガラスに伝導性はないが、超短レーザパルスによってガラスの電子特性が、フェムト秒で根本的に変わる。
レーザパルスが十分に強ければ、材料内の電子は自由に動くことができる。非常に短い時間、石英ガラスは金属のように振る舞う。材料このような特性変化は非常に速いので、それは超高速の光ベースエレクトロニクスに使用できる。同大の研究チームは、大規模コンピュータシミュレーションを利用してこの効果を説明しようとしてきた。
ここ数年、原子や分子の量子効果を研究するために数フェムト秒の超短レーザパルスが利用されている。今度は、材料特性を変えるためにも使用する。実験では(Max-Planck Institute in Garching)、レーザパルスを照射している間、石英ガラス内で電流が計測された。パルスが終わると、材料はただちに以前の状態に戻った。ヨアヒム・ブルグデルファー教授(Joachim Burgdörfer) (TU Wien)の研究チームは、この特異な効果を説明しようと、日本のつくば大学の研究チームと協力している。
量子力学的に電子は、固体材料の中では様々な状態をとることができる。電子は1つの個別原子にしっかりと結合される、あるいは原子間を動くことができる場合、より高いエネルギー状態を占める。
このようにして、石英ガラスの酸素原子と結びつくのに使用された電子が突然別の原子に移り、金属内の自由電子のように振る舞う。レーザパルスが原子から電子を分離すると、パルスの電場が電子を1つの方向に追いやる。こうして電流が流れ始める。レーザパルスが非常に強ければ、パルスが消えてしまっても、しばらくの間電流は続く。
クリストフ・レメル氏(Christoph Lemell)によると、この効果は固体物理学で知られているプロセスの最高速のものとなる。トランジスタは通常、ピコ秒の時間スケールで動作するが、レーザパルスは1000倍速く電流をスイッチする。
計算によると、材料の結晶構造と化学結合が超高速電流に著しく大きな影響を与える。その効果がどの程度効果的に使えるかを知るために別の材料で実験を行うことになる。