May, 30, 2022, 仙台--構造物や工業製品を壊さずに欠陥計測を行う非破壊評価技術の確立は重要な課題となっている。
東北大学 大学院工学研究科の小原 良和 准教授らの研究グループは以前より、米国 ロスアラモス国立研究所との国際共同研究により、超音波フェーズドアレイを用いた3次元超音波映像法PLUSの開発を進めている。
計測精度向上の鍵となる散乱波を3次元的に捉える観察法の開発に成功した。この技術の活用により、これまで熟練者の経験に頼っていた検査を科学的根拠に基づいて最適化し、材料欠陥の新たな超音波検査装置の開発も可能になる。これにより、航空機、自動車、発電プラント、橋、トンネル、高速道路など多くの分野において、超音波検査のき裂測定精度を高め、安全・安心で持続可能な社会への貢献が期待できる。
研究内容は2022年5月2日、英科学誌「Scientific Repors」に掲載された。
研究の要点
・レーザスキャン3次元映像化技術を応用することで、き裂で超音波が3次元的にどのように散乱するかを捉える計測技術を開発
・これまで熟練者の経験に頼っていた超音波検査条件の選定を科学的根拠に基づいて最適化し、き裂端部からの散乱波を効率よく計測できる新たな検査装置開発も可能に
・航空機、自動車、発電プラント、橋、トンネル、高速道路など多くの分野で、超音波検査のき裂測定精度を高め、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献
(詳細、https://www.jst.go.jp/pr/announce/20220525/index.html)