May, 26, 2022, Pohang--POSTECHの研究チームによると、人工知能技術が、血管の超解像度局所光音響イメージングを加速する。
落雷後、短時間に雷鳴が聞こえる。これは、稲妻に撃たれた周辺物質が光を吸収し、この光が熱に変換された結果、物質が膨張して音を発するからである。このイメージング技術は、光音響イメージング(PAI)として知られており、体内の写真を撮るためにこの現象を利用する。様々な前臨床および臨床アプリケーションで新たな最高の医療イメージングデバイスとして開発されている。
PAI技術は、最近では、「局所イメージング法」を利用している。これは、イメージング深度にかかわらず、物理的限界を超えて超高空間分解能を達成するために同じ領域を何度もイメージングする。しかし、優れた空間分解能は、時間分解能を犠牲にすることで達成される。それぞれが局所ターゲットを含むマルチフレームを重ね合わせなければならない。十分にサンプリングされた高密度超解像度画像を形成するためである。これは、即時の反応を確実にする必要がある研究では利用が課題になっている。
Light Science & Applicationに発表された新しい論文でPOSTECHの研究チームは、米国Caltechのチームと協力して、遅いイメージング速度という欠点を解決するためにAIベース局所PAIを開発した。イメージング速度向上、生体へのレーザビーム量低減のためにディープラーニング(DL)を使うことで、これら3つの問題、遅いイメージング速度、低い空間分解能、生体への負担、全てに同時対処できた。
ディープラーニング技術を使うことで研究チームは、この方法で利用される画像数を1/10以下に減らし、イメージング速度を12倍に速めることができた。局所光音響顕微鏡と光音響CTのイメージング時間は、それぞれ30秒から2.5秒に、30分から2.5分に減らされた。
この進歩は、様々な前臨床あるいは臨床アプリケーションで局所PAI技術の新たな可能性を開く。これらは、薬剤や血液動態の即座の反応の研究など、高速性と細かい空間分解能の両方を必要とする。特に、この技術の主要な利点は、生体へのレーザビーム露光とイメージング時間を大幅に短縮し、患者への負担軽減となることである。
(詳細は、https://www.postech.ac.kr)