May, 19, 2022, Tampere--タンペレ大学の研究者は、新しい光ファイバの設計開発に成功した。これは、分子フィンガープリント電磁領域でレインボーレーザ光を発生させる。
自己洗浄ビームを備えたこの新しい光ファイバは、例えば、汚染物質のタグづけ、ガン診断、環境モニタリング、食品管理などのアプーリケーションの開発に役立つ。研究成果は、Nature Communicationsに発表された。
光のハイパワー超短パルスが、ガラス光ファイバなどの材料と相互作用すると、注入光の時間的、スペクトル的特性の両方で複雑な変化が起こる。極端な場合、そのような相互作用は、光のレインボーレーザ、一般にスーパーコンティニウム光源の生成につながる。2000年、特殊タイプの光ファイバでその初の実証以来、スーパーコンティニウムレーザ光は、科学の多くの領域を変革してきた。前例のない分解能の計測やイメージングから、超広帯域リモートセンシング、太陽系外惑星の発見までである。
しかし、現在のスーパーコンティニウム光源の現状のボトルネックは、それらが単一横方向強度プロファイル/モードをサポートする光ファイバベースであること。これは本質的に、その光パワーを制限する
さらに、従来の光ファイバは石英ガラスでできており、伝送はスペクトルの可視光、近赤外領域に限られる。スーパーコンティニウム光を他の波長域、中赤外などに拡張するには、いわゆるソフトガラスでできた光ファイバが必要になる。しかしこれらは、損傷閾値が低く、スーパーコンティニウムビームのさらなるパワー増を制約する。
自己洗浄ビームを備えたノンシリカ光ファイバ
最近、ファイバ構造全体で連続的に変化する屈折率を持つ様々なタイプの光ファイバが、滑らかなビーム強度プロファイルを維持しながら、スーパーコンティニウムパワーの飛躍的な増加を生み出すことが示された。「そのようなグレーディッドインデクスファイバの屈折率変化は、ファイバ内の光の周期的な合焦とデフォーカスになり、空間的、時間的な非線形の光と物質の相互作用間の連結を可能にする。これは、自己洗浄メカニズムとなり、ハイパワー、クリーンなビームプロファイルを備えたスーパーコンティニウム光を生み出す。多くのアプリケーションとともに、波動乱流など基本的な物理学効果の研究手段を提供する」とタンペレ大学の研究グループ、リーダー、Goëry Genty教授は説明している。
これらのファイバは、最近、研究分野から大きな関心を引き寄せたが、その利用は、今まで、可視光と近赤外に限られていた。ワルシャワ大学のBuczynski およびKlimczak教授、University of Burgundy France-Comté (France)のDudley教授のグループと協力して、テンペラチームは、自己洗浄ビームを持つノンシリカグレーディッドインデクスファイバで、可視光から中赤外までの2オクターブのスーパーコンティニウム生成を初めて実証した。
「この問題は、特殊設計を利用して現在すでに解決された。ナノ構造を持つように線引きされた多様な屈折率を持つ2つのタイプの鉛ビスマスガレーとガラスロッドを利用する特殊設計を用いた。結果は、中赤外までの透透過性の有効放物線屈折率プロファイルのグレーディッドインデクスファイバである。また、それに加えて、非線形光と物質の相互作用が強化された」(Zhra Eslami)。
診断やモニタリングに大きな潜在性
中赤外には強い関心があるのは、多くの重要な分子の振動遷移特性があるからである。
「新しいソリューションは、多くの潜在的なアプリケーションを持つ中赤外で、より効率的なスーパーコンティニウム光源になる。例えば、汚染物質のタグづけ、ガン診断、マシンビジョン、環境モニタリング、品質ゃ食品管理など」とGentyは説明している。
研究チームは、遠からず、この新しいタイプのファイバが、ブロードバンド光源や周波数コムを生成する重要な、標準材料になると期待している。
(詳細は、https://www.tuni.fi)