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分子ロボットの「群れ」の実働に世界で初めて成功

April, 22, 2022, 東京--NEDOの「人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業」において、北海道大学と関西大学はAIとVRを活用した分子ロボット共創環境の研究開発に取り組んでおり、その環境を利用して分子ロボットの「群れ」を開発し、最大直径30µmの物質を効率的に輸送することに世界で初めて成功した。
 群れの持つ利点を利用することで、分子ロボット単体ではなし得なかった大きなサイズの積荷を運搬できるようになっただけでなく、大幅な輸送効率の向上を可能にした。将来的には薬剤の運搬や選択など医療分野のほか、汚染物質の回収など環境保全分野で活躍するマイクロ・ナノマシンとしての応用が期待される。

成果
・数10µmというこれまでにない大きさの物質を、指定した場所に輸送することに世界で初めて成功した。

・群れ(今回は約100万体の分子ロボットを使用)を利用することで、分子ロボット単体と比べ輸送効率を最大5倍、積荷サイズを10倍に拡大した。

・光(紫外光)を照射するだけで物質の輸送先を任意に指定することも可能とした。

研究成果は、2022年4月20日(米国東部標準時)に米国科学振興協会(AAAS)発行の科学誌「Science Robotics」に掲載された。
(詳細は、https://www.nedo.go.jp)