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光を後方に屈折させるナノ設計材料、フォトニック回路実現への一歩

February, 4, 2022, Northbrook--新開発のナノアーキテクト材料は、以前は理論的にのみ可能だった特性を示している。それは、光が材料に当たる角度に関係なしに、光を後方に反射することができる。

その特性は負の屈折として知られており、屈折率、光が所与の材料を通過するスピードが、あらゆる角度で電磁スペクトルの一部で負になる。

屈折は、材料の一般的な特性である。しかし負の屈折は、光を数度片側にシフトさせる作用ではない。もっと正確に言えば、光は、材料への入射ポイントから完全に反対の角度に送られる。これは自然に観察されたことはないが、1960年代の初めに、いわゆる人工周期材料で起こることが理論化された。それは、特別な構造パタンを持つように構築された材料である。今になってようやく、製造プロセスが理論に追いついて、負の屈折が現実になった。

「負の屈折は、将来のナノフェトニクスにとって極めて重要である。光が可能な限り最小スケールで材料、固体材料と相互作用する時に、光の挙動を理解し、操作しようとするのがナノフォトニクスである」とCaltech材料科学、機械工学、医療エンジニアリング、Ruben F. and Donna Mettler教授、シニアオーサの独りJulia R. Greerは、コメントしている。論文は、Nano Lettersに発表された。

新しい材料は、ナノスケールおよびマイクロスケールで組織を組合せ、時間と労力のかかるプロセスで、薄い金属ゲルマニウム膜をコーティングすることにより、その並外れた特性を実現する。Geerは、そのようなナノアーキテクト材料のパイオニアである。つまり構造がナノメートルスケールで設計、組織化され、結果的に、並外れた、時には驚くような特性を示す材料となる。例えば、押しつけた後に、スポンジのように元の形に戻る、著しく軽量なセラミックス。

電子顕微鏡で見ると、新しい材料の構造は、中空キューブの格子に似ている。各キューブは、非常に小さく、キューブの構造を作るビームの幅は、ヒトの髪の毛の幅よりも100倍小さい。格子は、ポリマ材料を使って構築された。これは、比較的容易に3Dプリンティングで作れ、次に金属ゲルマニウムをコーティングする。

「その構造とコーティングの組合せにより、格子は並外れた特性を持つ」とRyan Ng (MS ’16, PhD ’20)は言う。同氏は、論文の著者の一人。
 研究アチームは、苦心したコンピュータモデリングプロセス(ゲルマニウムが高屈折率材料であるという知見)により、適切な組合せとしてキューブ-格子構造と材料に的を絞った。

そのスケールで、ポリマを金属で均一コーティングするために、研究チームは全く新しい方法を開発する必要があった。最終的に、チームは、ゲルマニウムディスクを高エネルギーイオンを衝突させるスパッタリング技術を利用した。これにより、ゲルマニウム原子はディスクから、ポリマ格子の表面へ吹き飛ばされる。「均一なコーティングは簡単ではない。このプロセスの最適化に長い時間と労力がかかった」(Ng)。

その技術の潜在的アプリケションは、通信、医療イメージング、レーダカモフラージ、コピューティングである。

現在の研究成果は、3Dフォトニック回路の実現に必要な光学特性実証への第一歩である。光は、電子よりも遙かに動作が速いので、3Dフォトニック回路は、理論的には、従来の回路よりも遙かに高速になる。

(詳細は、https://www.caltech.edu/)