August, 5, 2014, Buffalo--バッファロー大学の研究チームは、新しいイメージング技術を開発しようとしている。これは、患者が飲む「ナノジュース」を形成する液体の中に懸濁しているナノ粒子を含んでいる。小腸に達すると医師は無害なレーザ光でナノ粒子を照射し、臓器を非侵襲的にリアルタイムで見ることができる。
「従来のイメージング法は、臓器やそこに詰まっているもの見せるが、この方法ではリアルタイムで小腸がどのように働いているかを見せる」と生物医学工学助教授、Jonathan Lovell氏は説明している。
ヒトの小腸は平均23フィート長、厚さ1インチ。胃と大腸に挟まれており、食物の消化と吸収の大部分がここで行われる。また、過敏性腸症候群、セリアック病、クローン病、他の胃腸病の兆候もここに現れる。
臓器を調べるために医師は、一般に、患者にバリウムを飲ませる。次にX線、磁気共鳴イメージング(MRI)、超音波などを使って臓器を調べるが、こうした技術は、安全性、利用のしやすさ、十分なコントラストの欠如など、限界がある。
また、いずれも蠕動などの動きのリアルタイムイメージングでは効果が低い。このような蠕動の機能障害は、甲状腺疾患、糖尿病、パーキンソン病の副作用に関連している可能性がある。
研究チームは、色彩豊かな染料分子を含む「ナノナプス」というナノ粒子を造り、液体中で分散し安全に腸内を通過するように改良した。
研究室のマウス実験では、ナノジュースを経口投与し、次に光音響トモグラフィ(PAT)を使った。これは、圧力波を生成するパルスレーザ光であり、小腸の微妙な様子をリアルタイムで見ることができる。
研究チームは、引き続きこの技術を改善して人間でトライアルを行い、消化管など他の部分にも適用していく計画をもっている。
(詳細は、www.buffalo.edu)