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1つの物体に異なる金属を連続積層するプリンティングプロセスを開発

July, 31, 2014, Pasadena--3Dプリンタは、メガネから医療用インプラントまで、コンピュータモデルから直接、モールド無しであらゆる種類のものを造ることができるが、標準3Dプリンタでは造れないものもある。
 宇宙船を造るには、特注パーツが必要になることがある。これは従来の製造技術や3Dプリンタでは造れない、なぜならそれらは多数の金属の特性を持つ必要があるからだ。
 NASAのジェット推進研究所(JPL)の研究チームは、1つの物で金属/合金を次々と変えるプリンティングプロセスを実行しようとしている。
 「合金から、次の合金、次の合金に連続的に切り替えることができ、可能性のある合金を幅広く研究することが可能になる。これは将来、材料研究を変えるものであると考えている」とJPLテクノロジスト、R. Peter Dillon氏は言う。
 JPL機械エンジニア、John Paul Borgonia氏によると、過去においてR&D設定で傾斜合金が造られたことがあったが、このような複合材料がミラーのマウントなどの物を造るのに使われたのは、これが初めてである。
 このようなものが機械部品に必要な理由は何か。例えば、両端が異なる特性を持つ金属物体が必要な場合。片端は高融解温度で反対側は低密度。片方は磁石で、逆はそうでない。もちろん、その物体を半分に分けて別々の金属で造り、次にそれらを結合することも可能だ。しかし溶接そのものが脆弱である可能性があり、その新しい物体が応力により分解しないとも限らない。こういうことは、例えば惑星間宇宙船を造る場合、よいことではない、一旦導入されたら修理できないからだ。
 JPLの研究者は、2010年以来、この問題に対処する技術の開発を進めてきた。異なる材料でできたパーツを組み合わせる方法の改善の1つとして、複数の合金組成でコンポーネントを3Dプリントするプロジェクトを思いついた。JPLカリフォルニア技術研究所、ペンシルバニア州立大学の研究グループが共同でこの問題に取り組んだ。
 「標準的な3Dプリンティングプロセスを採用し、パーツが即座に造れるように金属粉末を変える機能を組み合わせた。材料の組成は常に変えることができる」とJPL材料科学/冶金学研究者、Douglas Hofmann氏は説明している。
 この新しい技術で、研究グループは回転するロッドに金属層を堆積し、従来の3Dプリンティング技術と同様に、内側から外側に金属を変えていった。下から上に層を付け加えていくのではない。レーザが金属粉末を溶かし、層を造っていく。 
 今後の宇宙ミッションは、この技術で造ったパーツを組み込むことになる。Hofmann氏は、自動車産業や、商用航空機産業もこの技術が使えると考えるようになるだろうと見ている。