November, 24, 2021, Berkeley--超高強度達成のために小さな点に集束するハイパワーレーザパルスは、科学研究から産業および医療まで、幅広いアプリケーションを可能にする。バークリーラボレーザ加速器(BELLA)センタでは、同等のエネルギーを達成する従来の加速器と比べて、例えば、数千倍短い粒子加速器を構築するためのカギになるのは強度である。しかし、レーザプラズマ加速器(LPAs)は、回折のために急速に拡大する、単なるスポットフォーカスではなく、何センチメートルにもわたり強度を維持する必要がある。
持続的な強度を達成するためにエネルギー省(DOE)のローレンスバークリー国立研究所(バークリーラボ)、BELLA Centerは、光パルスを輸送するためにプラズマを封じ込める細い中空コア、つまり「キャピラリ」を使う。BELLA Centerの研究者は、そのLPAsで、もっと高いビームエネルギーに向けて努力しているので、キャピラリをどんどん長くしてきた。
最新の研究は、以前よりも高い精度で、これらのプラズマ導波路が、極めて安定的であり、高品質の再現性がよいことを示している。また、これらの特性は、40㎝の長さで維持可能であるこも示している。LPAsのためのこの重要技術は、拡張可能である。BELLA Centerが、より高エネルギーに向かって進んでいるからである。したがって、バイオメディカル研究や処置から研究施設向け自由電子レーザ光源までの潜在的アプリケーションが恩恵受ける。
ポスドク研究者、Marlene Turnerをリーダーとする研究は、研究スタッフ、Anthony Gonsalvesと協働しており、High Power Laser Science and Engineering誌に発表されている。
「この研究は、加速を目標にしたキャピラリが、極めて安定なプラズマを生成できることを示している。また、加速器パフォーマンスにおける観察された変動は、主にレーザ変動によるものあり、これはアクティブフィードバック制御の必要性を示している」と、BELLA Centerの親組織、加速器技術と応用物理学部門ディレクタ、Cameron Geddesは、コメントしている。
プラズマチャネルにより、強力なパルスに一貫性のある誘導
光ファイバは、数千kmにわたりレーザビームパルスを伝送できる。現代のコンピュータネットワークでよく知られた原理である。しかし、BELLA Centerで利用される高いレーザ強度(地球表面上の太陽光より約20桁高強度)では、電子はレーザ場によってその親原子からほぼ瞬時に除去され、グラスファイバのような固体材料を破壊する。ソリューションは、プラズマの利用である。「ファイバ」として、その原子から、すでに除去された物質の状態である。
BELLA Centerは、プラズマを使って20㎝長でレーザパルスわ誘導し、今日までの最高のレーザ駆動粒子エネルギーを達成した。プラズマは、キャピラリ内の放電によって作られる。これが、レーザパルスによって作られた超高電界の波を電子が「サーフ」するところである。焦点持続が長ければ長いほど、電子はますます高速に最後まで進む。
しかし、放電のガスブレイクダウンは激しく、大部分は制御されていないイベントである(微小な、閉じ込められた落雷を想起せよ)。BELLA Centerでこれまでになく高いエネルギーと精密制御へ向けた道筋を描くには、研究チームは導波特性が1つのレーザパルスから次のパルスへいかにして再現可能であるか、また各レーザパルスがいかによく誘導できるかを知る必要があった。
光ファイバと類似の導波結果を出すためにプラズマ密度波は、中央で最も低くくなければならない、数学的にはパラボラと説明できるプロファイルである。「われわれは、前例のない精度で,プラズマプロファイルが、レーザパルススポットサイズにわたり実に、非常にパラボリックであることを示した。これにより、導波路で品質劣化なくパルス伝搬が可能になる」(Gonsalves)。
他のタイプのブラズマ導波路(作り方はいくつかある)も、これらの方法を使って高精度計測が可能である。
計測精度は、密度プロファイルの変化が1つのレーザパルスから次ぎまでどの程度であるかを調べるには理想的であった。キャピラリは耐久性があるが、その中の導波プラズマは、毎回新たに形成されるからである。チームは、極めてすぐれた安定性と再現性を確認した。
「これらの結果は、マシンラーニング技術によるアクティブフィードバックでわれわれの進行中の研究と共に、レーザプラズマ加速器の安定性と使い勝手改善への大きな一歩である」とBELLA Centerディレクタ、Eric Esareyはコメントしている。(レーザ変動を安定させるアクティブフィードバックもBELLA CenterでのR&Dのテーマである)
誘導レーザパルスが進歩への道を明らかにする
レーザプラズマ加速技術により、粒子加速器のサイズとコストを低減できる。例えば、病院や大学での可用性が向上する。また究極的には、これらの利点が高エネルギー物理学のための次世代粒子衝突型加速器にもたらされる。粒子ビームエネルギーを現在の記録、80億電子ボルト(GeV)を超えるカギの1つは、もっと長い加速チャネルの利用、もう1つは「多段」、つまり1つの加速モジュールの出力をもう1つに入力として利用すること。加速が起こるプラズマチャネルの品質を評価、またその品質の一貫性と再現性の評価は、これらのプラントの技術基盤に信頼を与える。
コのキャピラリベース導波路が、高い一貫性のある品質どあることは別にして、この研究は、記録破りのエネルギー達成のために利用したものの2倍の長さの導波路を必要とした。「われわれが今回、開発した正確に40㎝長の導波路は、そのエネルギーをさらに高くすることができる」とTurnerは話している。
(詳細は、https://newscenter.lbl.gov)