October, 29, 2021, Quebec--国立科学研究センタINRS(Institut national de la recherche scientifique)チームは、光波形ジェネレータに自律学習アプローチを使い、現在および未来の通信アプリケーション向けに光信号処理機能を強化する。
インターネットからファイバ通信あるいはサテライト通信、医療診断まで、われわれの日常生活は光技術に依存している。これらの技術は、光パルス光源を使って情報を転送、読み出し,あるいは計算する。光パルス形状を制御できると、さらなる前進への道が開ける。
INRS、Roberto Morandotti 教授のチームでPh.D学生Bennet Fischer、ポスドク研究者Mario Chemnitzは、オンチップ集積スマートパルスシェイパーを開発した。デバイス出力は、自律的にユーザ定義の目標波形に適応する、技術的、計算的要件は極めて低い。
革新的デザイン
理想的には、光波形生成器(ジェネレータ)は、ユーザフレンドリーに目標波形を出力し、システムを駆動し波形読出し実験の必要性を最小化し、オンラインモニタリングを容易にすべきである。長期信頼性,低損失、ファイバ接続、最大限の機能性も考慮されていなければならない。
「以前に実証した集積光波形生成器は、1度に、これらの主要特徴の1または2つを取り上げるだけだった。われわれの方法は、1つのスケーラブルで、潜在的に完全チップ集積可能アプローチで、全ての要求に対処する」(Mario Chemnitz)。
特に、個々のデバイス忠実度など、当初の設計、あるいはシミュレートされたものからは利用しやすい実用的な不完全さが、パフォーマンを劣化させる。「進化的最適化が、オンチップシステム固有の設計限界拡幅に役立つことが分かっている。また、そのパフォーマンスと再構成可能性を新たなレベルに押し上げることも分かっている」とポスドク研究者は話している。
スマートフォトニクスのためのML
チームは、最近登場したマシンラーニング(ML)コンセプトによりこのデバイスのフォトニクス化を達成することができた。これは,前例のない機能とシステムパフォーマンスを約束するものである。「オプティクス界は、新しい方法やスマートデバイス実装を学びたがっている。われわれの研究で、技術的、学術的光コミュニティに、関連性が高い方法を達成する相互に関連するマシンラーニングを紹介している」。
研究チームは、プログラマブル光チップを当初の用途を超えて再利用するための重要ツールとして進化的最適化アルゴリズムを利用した。進化的アルゴリズムは、自然に触発されたプログラムであり、これにより計算リソースを大幅に減らしながら、多くのパラメタシステムを効率的に最適化できる。
この革新的な研究は、Opticaに発表された。
チームの次のステップは,より複雑なチップデザインの研究。目標はデバイス性能の向上、光サンプリング(検出スキーム)オンチップ集積。最終的に、直ぐに使える単一のコンパクトなデバイスの実現である。
(詳細は、https://inrs.ca)