October, 22, 2021, Cambridge--新しい空間光変調器が光と電子の世界を結びつける。
空間光変調器は、家庭のプロジェクタから最先端のレーザイメージングや光コンピューティングまで、あらゆるものに見られる一般的な光コンポーネントである。これらのコンポーネントは、光の様々な面、強度、位相などをピクセル毎に制御できる。今日のほとんどの光変調器は、機械的な可動部品に依存して、この制御を達成するが、そのアプローチは、大きくて緩慢な光デバイスになる。
Harvard John A. Paulson School of Engineering and Applied Sciences(SEAS)の研究チームは、ワシントン大学のチームと協働して簡素な空間光変調器を開発した。これは、電気信号に反応して光学特性を変える薄膜光電材料で覆われた金の電極からできている。
これは、よりコンパクトで高速、精密空間光変調器への最初の一歩である。いずれ、イメージングから、VR、量子通信やセンシングまであらゆるものに利用できることになる。
研究成果は、Nature Communicationsに発表された。
ハーバード大学SEASポスドクフォロー、論文の筆頭著者、Cristina Benea-Chelmusは、「この簡素な空間光辺地容器は、オプティクスとエレクトロニクスの世界をブリッジする。オプティクスとエレクトロニクスを連結するとき、これまでに開発されてきたエレクトロニクスのバックボーン全体を利用することができ、オプティクスに新しい機能を開くことになる」と話している。
研究チームは、ワシントン大学のDelwin L. Elder and Larry R. Dalton、化学者が設計した光電材料を使用した。その材料に電気信号が印可されると、材料の屈折率が変化する。その材料をピクセルに分割することで、研究チームは、連動電極で各ピクセルの光強度を分離して制御できた。
非常に小さなパワーにより、そのデバイスは、各ピクセルで光強度を劇的に変えることができ、スペクトル全体で光を効率よく変調できる。
研究チームは、その新しい空間光変調器を画像プロジェクション、シングルピクセルイメージングによるリモートセンシングに利用した。
(詳細は、https://www.seas.harvard.edu)