July, 17, 2014, Freiburg-- フラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所ISEは、何年も前から集光型太陽光発電(CPV)技術を開発し、成功を収めている。この技術では、フレネルレンズを用いて太陽光を集光し、それを微小な高効率太陽電池に集中する。
FLATCONモジュール技術はフラウンホッファISEが開発し、同研究所で継続してさらに開発を進めている。今回、最新のCPVモジュール技術で、研究チームは世界最高のモジュール効率36.7%を発表した。これは、集光レンズを新しい太陽電池構造に適用することで達成した。高いモジュール効率はCSTC(Concentrator Standard Testing Conditions)で計測し、PVモジュールで最高の値を達成した。
この成果の決め手となったのは、Soitecの新開発ウエファボンディング技術をベースにした4接合太陽電池で、これはフラウンホッファISEと共同開発したものである。この4接合太陽電池を、同研究所のFLATCONモジュールコンセプトに実装することができた。モジュールの開口面、光に当たるモジュール表面、は832㎝2。52個の16㎝2フレネルレンズを使い、太陽光は、52個の7㎜2ミニ太陽電池に230sunsが集光される。
半年前、ISEとSoitecは、CEA-Leti、Helmholtzセンタと共同で、44.7%集光の太陽電池世界記録を発表した。この太陽電池は、化合物半導体4つのサブセル、GaInP、GaAs、GaInAs、InPで構成されている。標準的なシリコン太陽電池と比べると、4接合太陽電池の製造は高価であり、したがって今日まで、地上用途はもっぱら集光型システムだった。
CPVは太陽が豊富な地域に導入されている。そのような地域では、同システムは8ユーロセント/kWh以下で太陽電気を生産する。
この技術の決め手は太陽電池の効率と集光部品。新開発の4接合太陽電池は、フレネルレンズと組み合わされており、レンズはORAFOL Fresnel Opticsが、ISEが開発した新しいデザインをベースにして製造した。この高いモジュール効率の商用製造モジュールへの移行は、1~2年で行われる予定。
(詳細は、 www.ise.fraunhofer.de)