July, 14, 2021, つくば--筑波大学の研究者は、電磁波イメージングに用いる材料として、ダイヤモンド窒素-空孔(NV)センターに着目し、これにマイクロ波パルスシーケンスを照射してスピンロッキングを行い、電磁波強度をダイヤモンドNVセンターの量子スピン状態を介して広視野光学顕微鏡上に像を取得することにより、高い空間分解能での電磁波イメージングに初めて成功した。
電磁波イメージングの空間分解能は、広視野光学顕微鏡の分解能で決まる。従来の微小アンテナや電磁波センサアレーを用いた手法ではmmオーダーであった空間分解能は、今回の研究により3桁改善されたµm(マイクロメートル)オーダーを達成した。
電磁波イメージング技術は、今後高い空間分解能での検査技術が求められる、5Gやこれに続く6Gといった高速無線通信帯域における、高密度に実装された高周波デバイス、高周波回路等からの電磁波強度や誘電率の可視化技術への貢献が期待される。
研究成果は、Applied Physicsに発表された。
(詳細は、https://www.tsukuba.ac.jp/)